楽天ゴールドカード、還元率ダウンのサービス改悪、3月までの見直しで取るべき選択肢
楽天市場のヘビーユーザーに支持を得ていた「楽天ゴールドカード」。通常の楽天カードと比較して、楽天市場で2.0%もお得なことで人気を集めていました。
この楽天ゴールドカード、2021年4月より「楽天市場」でのポイント還元率が大幅にダウンし、「改悪」ともいえる内容に変わってしまいます。
還元率ダウンの具体的な内容から、楽天カードシリーズでの4月以降のスペック比較、今後楽天ゴールドカードを利用していたユーザーがどういった選択肢をとるべきかを解説します。
楽天ゴールドカードの還元率が楽天カードと同等までダウン
従来、楽天ゴールドカードを利用して楽天市場でお買い物をすると+4.0%だったものが、楽天カードと同様の+2%までダウンに。そうなると、普段楽天市場を利用する際の「楽天ゴールドカード」のメリットはほぼありません。
楽天ゴールドカード 2021年4月サービス改定の変更点
現在 | 2021年4月1日以降 | |
---|---|---|
年会費 | 2,200円(税込み) | 2,200円(税込み) |
SPU(スーパーポイントアッププログラム) | ポイント+4倍 (月間獲得上限5,000ポイント) |
ポイント+2倍 (月間獲得上限5,000ポイント) |
お誕生月サービス | 【新設】 お誕生月に楽天市場・楽天ブックス利用でポイント+1倍 上限2,000ポイント |
|
空港ラウンジ特典 | 国内指定ラウンジ、海外一部ラウンジの利用可能(年間2回まで) | 国内指定ラウンジ、海外一部ラウンジの利用可能(年間2回まで)※変更なし |
お誕生日月の+1倍特典は上限2,000ポイント
通常の楽天カードと同レベルまで楽天市場における還元率を下げる代わりの措置として、お誕生日月の楽天市場での買い物が+1.0%(+1倍)となる「お誕生日月特典」が追加されます。
ただし、お誕生日月特典でのポイント上限が2,000ポイントとなっておりますので、特典をフル活用したとしても、税込みの年会費で考えるとペイするのは難しいところです。
空港ラウンジ特典は年間2回まで利用OK
楽天ゴールドカードを保持する一つのメリットとしては「空港ラウンジ特典」が利用できる点があります。ただし、こちらも回数制限があり、国内の指定ラウンジおよび海外の一部ラウンジを「年間2回まで」の利用のみとなっています。さらに、同伴者は有料ですので、一人での出張や旅行でしかコストメリットがない点に注意が必要です。
年会費2,200円(税込)ながらサービス内容は楽天カードとほぼ同レベル
はっきり言って、年会費は2,200円ながら、サービス内容は楽天カードとほぼ同レベルです。ただし、標準の楽天カードではETCカード年会費が500円かかるのに対し、楽天ゴールドカードは無料。楽天カードと差別化された特典を「フル活用」する方なら、メリットを感じられそうです。
楽天ゴールドカード改悪後の楽天カードシリーズをスペック比較
では、実際に、楽天ゴールドカードが改悪される4月以降、楽天カードシリーズのスペックはどうなるのでしょうか。表で比較してみましょう。
楽天カードシリーズ比較表
カード名称 | 通常還元率 | 楽天市場・ブックスの還元率 | 主な特典 |
---|---|---|---|
楽天カード |
1.0% | 3.0% | ・海外旅行傷害保険2,000万円 |
楽天ゴールドカード |
1.0% | 3.0% | ・海外旅行傷害保険2,000万円 ・空港ラウンジ2回無料 ・ETCカード(500円)無料 ・お誕生日月サービス(楽天市場+1.0%) |
楽天プレミアムカード |
1.0% | 5.0% | ・国内外旅行傷害保険最高5,000万円/ショッピング保険 ・プライオリティパス上級会員(世界の空港ラウンジ無制限利用) ・ETCカード(500円)無料 ・お誕生日月サービス(楽天市場+1.0%) ・選べるコース(楽天市場で+1.0%還元コースあり) |
薄くなる「楽天ゴールドカード」のメリット
2021年4月以降、楽天ゴールドカードのメリットは楽天カードシリーズ3券面で比較すると、コスト面のメリットが「お誕生月特典」「ETCカード無料特典」でほぼ相殺されるため、「空港ラウンジ2回無料」特典のみ。
しかも、お誕生月特典が受けられる月に17万円以上の利用がなければ、むしろ年会費分だけ損になってしまいます。なかなか厳しい条件です。
はっきり言って、上記の条件を満たした上で、さらに1年に1回以上空港のラウンジを利用する機会がある方以外には楽天カードに勝る魅力はありません。楽天カードへの乗り換えが良い選択肢となるでしょう。
楽天ヘビーユーザーなら「楽天プレミアムカード」一択
毎月数万円以上「楽天市場」「楽天ブックス」で使っているような、いわゆる「ヘビーユーザー層」の方は、今後の選択肢は「楽天プレミアムカード」一択です。
年会費11,000円(税込み)と、一見高く見えますが、楽天カードよりも「+2.0%」もの還元率で楽天市場・楽天ブックスが利用できます。つまり、楽天市場なら、普通に使っていて常時「5.0%還元」です。
楽天市場(火・木利用)で年間36万円以上なら楽天プレミアムカードがお得に
さらに、楽天プレミアムカードには「選べるコース」として、「特定曜日(火曜日、木曜日)に楽天市場を利用するとさらに+1.0%還元」の「楽天市場コース」があります。
当然、楽天ゴールドカードと同様の「お誕生日月特典」も付帯しますので、それらを加味すると、年間36万円以上楽天市場で買い物をする方なら、断然楽天プレミアムカードが優秀です。
曜日やコースを無視しても年間55万円以上楽天市場利用で年会費以上に
ちなみに、違うコースを選び、お誕生日月特典以外の月にお買い物をしたとしても、楽天市場で年間55万円以上利用すれば十分に年会費分をペイできます。
今回、楽天ゴールドカードユーザーが取るべき選択肢
さて、4月からの楽天ゴールドカードの特典変更に伴い、楽天ゴールドカードユーザー、もしくは楽天ゴールドカードを発行しようと検討していたユーザーがとるべき選択肢は3つあります。当然ですが、それぞれのニーズや楽天の利用状況によって、最適な選択肢は変わります。
- 楽天ゴールドカードを使い続ける
- 楽天カードに変更する
- 楽天プレミアムカードを持つ
楽天ゴールドカードを使い続ける
楽天ゴールドカードを使い続けるという選択肢も、もちろんあります。楽天カードとの違いは下記3点のみ。
・お誕生日月サービス
・ETCカード無料
・指定の空港ラウンジが2回まで無料
よって、これらに魅力を感じる人なら持つ価値があります。逆に、還元率だけに魅力を感じていた方は、お誕生月をフル活用してもコストメリットがないので楽天カードへの乗り換えが良いでしょう。
楽天カードに変更する
還元率については、お誕生日月特典を加味しても、年会費がかからない分楽天ゴールドカードと同じ条件です。
よって、年間36万円未満しか楽天市場・楽天ブックスを利用しない「ライトユーザー」層であれば、コストのかからない楽天カードにするのが素直な選択肢と言えます。楽天カードでも、楽天市場で常時3.0%の還元は受けられますので、十分にお得です。
楽天プレミアムカードを持つ
先述の通り、年間36万円以上楽天市場・楽天ブックスで買い物をする方ならプレミアムカードが向いています。年会費が11,000円(税込み)かかるものの、お誕生日月特典や楽天市場でのポイントアップを考えると十分にペイ可能。
また、プライオリティパスも付帯するので、海外旅行によく行く方ならそれだけでも持つ価値がある、実は楽天カードシリーズの中でも最もコストパフォーマンスの高い1枚です。
3/31まで楽天ゴールドカードの年会費の返金・請求停止を受付中
楽天カードでは、2021年3月31日 23:59まで楽天ゴールドカード年会費の返金・請求停止を受け付けています。楽天カードシリーズの中で券面を変更するのであれば、余分な費用をかけずにカード見直しが行えるのは今だけ。ぜひ、速やかに方向性を検討し、どの選択肢をとっていくかを決めましょう。
まとめ
楽天の利用金額・頻度をふまえて「楽天カード」を見直そう
楽天ゴールドカードは、楽天経済圏を普段からしっかり利用したい層には非常にお得なカードとして人気を集めていましたが、2021年4月からのサービス変更で「楽天カード」と大差ないポイントプログラムに。
2021年3月末までは「ゴールドカード年会費の返金」も受け付けておりますので、一般の楽天カードおよび楽天プレミアムカードに変更を考えている方は、ぜひご検討ください。新たなカードを選ぶ際は、楽天市場・楽天ブックスの「利用頻度」や「金額」を基準に、ヘビーユーザーはプレミアムカード、ライトユーザーは楽天カードといったように見直してみましょう。
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