アメックスの法人カードは審査が厳しい?審査基準と必要書類、審査落ちする理由
法人カードといえば、ステータス性抜群のアメリカン・エキスプレス・カード。多くの方が憧れを持つ、定番カードです。
ですが、新しくアメックスの法人カードを検討するときに気になるのは、やはり審査の難易度、「審査基準」や「発行までの期間」ですよね。
この記事では、アメックスが発行する法人カードの審査基準や、発行にかかる期間などについて解説しています。
アメックスの法人カードの発行をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
アメックスの法人カード審査は決して厳しくない
アメックスの法人カードの審査は、決して難易度が高いものではありません。
会社設立から間もない法人代表者や、独立したばかりの個人事業主の方などでも、条件次第で発行可能な法人カードとなっています。
しかしながら、誰でも審査を通過できるかといえば、そうではありません。審査に落ちてしまうケースも、もちろんあります。スムーズに審査を通過するために、重要となるポイントを抑えた上で発行の申し込みをしましょう。
アメックスの法人カードでチェックされる審査基準
アメックスの法人カードの審査では、チェックされる項目がいくつかあります。チェック項目をよく知らずに対策なしで受けると、審査落ちとなる可能性も。どのような項目が審査基準となるのか事前に把握しておきましょう。
- 申し込み条件を満たしているか
- 設立年数
- 収益が出ているか
- 代表者のクレヒス
- 事業の信頼性はどうか
1.申し込み条件を満たしているか
アメックスの法人カードには、申し込み条件が設定されています。この条件を満たしていない場合には、審査対象にもなりませんので、注意が必要です。
アメックスの法人カードの申し込み条件は以下の通りです。
・満20歳以上であること
・個人事業主または法人代表者
それほど厳しい条件ではありませんが、まずは、自身が上記の申し込み条件に当てはまるか確認しましょう。
2.設立年数
会社設立や、開業してからの期間も審査の際にチェックされる項目の一つ。一般的には長いほうが良いとされており、実際に、多くの法人カード審査では会社2期分の営業実態が必要とされることが多いですね。
しかし、アメックスの法人カードは、設立間もない会社や、独立したばかりの個人事業主でも発行可能となっており、設立・独立0ヶ月でも審査を通過できる可能性があります。
大切なのは収益性、事業の信頼性など「現在の状況」ということですね。
3.収益が出ているか
収益もチェック項目の一つ。収益が少なく赤字続きの場合、支払い能力を疑われる可能性が高くなってしまいます。
返済能力がない相手に対して、カード発行・与信枠を与えるのは、カード会社にとってリスクの高い行為となるため、審査落ちとなるケースがあります。
事業の収益が出ているかどうかも審査の大きなポイントとなりますので、覚えておきましょう。
4.代表者のクレヒス
アメックスの法人カードの発行申し込みをする、個人事業主または法人代表者本人のクレヒス(信用情報)も重要な審査のチェック項目です。
クレヒスは、一般的なクレジットカードの発行と同じく、法人カード発行においても重要度は変わりません。他社のカードでの支払い遅延や、破産などの金融事故が登録されている場合には、審査落ちとなる可能性が高くなってしまいます。
定期的にカードなどを利用し、しっかり返済しているような「良好なクレヒス」を持っている方は、特に問題なく、審査を通れる可能性は高くなりますね。
5.事業の信頼性はどうか
事業の実態がなければ、支払い能力となる収入が望めないため、審査落ちとなってしまうケースも。個人事業主の場合は、特に事業の実態があるのか、判断が難しい面があります。
事業用の固定電話・事務所・銀行口座の有無など、事業とプライベートを区別する判断材料が少ない場合には、判断がつきにくく、事業の信頼性が低くみられてしまいます。
しっかりとプライベートと事業を区別できるようにしておくのがポイントです。
アメックス法人カードに申し込む際に必要な書類
カードの発行を決めたら、申し込みに必要な書類を揃えなければなりません。
個人事業主の方は1枚、法人代表者の方は2枚の書類提出が必要となります。それぞれ解説していきますので、参考にしてくださいね。
個人事業主が申し込む際の必要書類
個人事業主がアメックス法人カードを申し込む場合、申請者の本人確認のために、以下の本人確認のできる公的証明書類のうち、1つを提出する必要があります。
本人確認のできる公的証明書類
・運転免許証……住所変更の場合は両面
・各種健康保険証……氏名・生年月日・住所の記載面
・パスポート……写真と所持人記入欄ページ
・マイナンバーカード……表面のみ
・特別永住者証明書……住所変更の場合は両面
・在留カード……住所変更の場合は両面
・写真付き住民基本台帳カード……住所変更の場合は両面
・住民票の写し……発行から6ヶ月以内・マイナンバーが記載されていないもの
上記の書類のうち、どれか1つを用意し、提出しましょう。
提出必要書類は、上記のうちどれか1枚でOK。用意する書類が少ないのは手間取らず、嬉しいポイントですね。
アメックスビジネスでも個人事業主なら「本人限定受取郵便」で受け取れる
オンライン申し込みの場合、受け取りと本人確認を同時に済ませる「本人限定受取郵便」であれば、事前に本人確認書類を提出していなくてもOK。
アメックスのビジネスカードであっても、個人事業主なら、この方法で送られてくることが多くあります。
よって、法人格を持つ法人向けのビジネスカードと比較し、非常にスムーズに受け取りまでが完了します。
アメックスビジネスなら「本人確認書類」要求時は否決されにくい
アメックスのビジネスカードでは、個人事業主の場合は原則「本人限定受取郵便」で送られてくるため事前の本人確認書類は不要ですが、審査過程で、本人確認書類の提出をメールで要求されることもあります。
基本的には簡易な審査が終了後に「本人確認書類」を要求する流れとなるため、本人確認書類がメールで要求された時点では「可決に近づいている」、つまり否決の可能性は低いと言えるでしょう。
とはいえ、本人確認書類に問題があった場合はあるなど、その後の審査で不利な状況になってしまった場合は、否決となる可能性ももちろんあります。あくまでも「審査が順調に進んでいるようだ」という認識程度にとどめておいてくださいね。
法人代表者が申し込む際の必要書類
法人代表者の方が、アメックス法人カードの申し込みをする場合には、個人事業主の方と同じ「公的証明書類」に加え、「事業の確認ができる書類」が必要となります。
個人事業主と同じ「公的証明書」のほか、「登記事項証明書」または「商業登記簿謄本」のどちらか1枚を合わせた、合計2枚の書類の提出が必要になります。
ただし、法人として申し込みをする場合の公的証明書類に、個人の住民票の写しは利用できませんので注意が必要です。住民票の写し以外の書類を用意しましょう。
アメックスのビジネスカードに審査落ちする理由
さて、アメックスの法人カード(ビジネスカード)に申し込みをしたにも関わらず、審査に落ちてしまったというケースも当然あります。
そういった場合には、以下のような原因が考えられます。
- 申し込みの条件から外れている
- 代表者の信用情報に問題がある
- 多重申し込みやカードの複数保有がある
- 借金が多い
- 事業の信頼性が低い
- 本人確認ができない
申し込みの条件から外れている
アメックスの法人カードには、申し込みの条件が設定されています。
年齢等の「申し込み資格」を満たしていない場合は、当然否決となりますので、申し込む前にしっかりチェックしましょう。
代表者の信用情報に問題がある
アメックスは個人事業主向けカード、法人カードともに「代表者のクレヒス(=信用情報)」を重視する傾向があります。
逆に言えば、事業がしっかりしていても代表者のクレヒスが良くなければ、信用できないと判断されやすくなるのです。
法人カード(ビジネスカード)審査に落ちてしまった際は、過去に金融事故を起こしていないか等を振り返ってみてください。
多重申し込みやカードの複数保有がある
一度にたくさんの法人カードに申し込みをすると、アメックスのビジネスカードを発行しても使ってもらえない可能性や、キャンペーン目的などを疑われて審査上不利になります。
すでに複数のビジネスカードを持っている場合も同様に見られてしまう可能性がありますので、審査の前に本命カードを絞っておくのが良いでしょう。
借金が多い
単純に、カードローンや他社クレジットカードの借入額があまりにも多い場合には、「貸し倒れ」つまりお金を貸しても帰ってこない可能性があるとみられてしまい、審査落ちに繋がります。
法人カードは信用が大切ですので、借金はできるだけ「ない状態」での申し込みがベストです。
事業の信頼性が低い
固定電話がない、オフィスがない、事業内容が不透明など「事業をきちんと行っている」ことが全く証明されない状況ですと、法人カード審査は落ちやすくなります。
オフィスや固定電話等、信用に繋がるものを契約する際は「カード申し込みの前」に済ませておきましょう。
本人確認ができない
当然ながら、本人確認書類や商業登記簿謄本等の「証明書類」に不備がある場合は審査に通りません。住所変更などで申請内容と書類の内容が一致しない場合も同様です。
申込内容と本人確認書類等の内容が合っているか、しっかりと確認して申し込みしてくださいね。
アメックス法人カードが発行されるまでの審査期間は?
アメックス法人カードの申し込みから発行までの期間は、おおよそ3週間とされています。発行までにかかる期間は、申し込むカードの種類や申込者のクレヒス(信用情報)などにより、多少前後するケースもあるため、「必ずしも〜日で届きます」とはいえません。
また、申し込み完了から、審査が終わるまでの期間は、10日前後とされていますが、実際に審査完了までの期間は2週間程度という方が多いようです。
個人向けカードではスピーディな審査も行なっているアメックスですが、法人カードとなるとやはり慎重に審査を行うようですね。
アメックスビジネスは「10秒審査」では通らないケースが多い
ちなみに、個人向けカードではよく聞く、アメックスの「10秒審査(即時審査)」ですが、ビジネスカード(法人カード)の場合はそのまま審査継続となり、即時審査には通らないケースが多いようです。理由としては、事業向けカードならではの慎重な審査が行われるから、と考えられます。
在籍確認は省略されるケースが多い
また、気になるのが「在籍確認」の有無ですよね。アメックスビジネスカード(法人カード)の審査では、在籍確認が行われる可能性がゼロとは言えませんが、されない可能性が高いと言えます。
そもそも、ビジネスカードを発行する場合の多くは、事業が「カード申込者主体」で行われているものが多く、雇用されているのとは状況が異なるため、在籍確認という手段を取りにくいのでしょう。
アメックスのビジネスカードは土日祝日を挟むと審査期間が長くなる可能性がある
ちなみに、審査期間には個人差があるため、審査期間だけでも1ヶ月かかるケースもあります。アメックスは「営業日」の中に土日祝日が含まれていませんので、審査期間中に土日祝日を挟む場合は審査がその分長くなる可能性があります。法人向けカードなら、なおさら慎重ですので、その傾向は強くなるでしょう。
申し込みからすぐに発行・使用できるわけではありませんので、余裕を持って申し込みをしましょう。
アメックス法人カード審査に通過するためのポイント
アメックス法人カードの審査に通過するためには、抑えておきたいポイントがあります。スムーズに審査を通過できるように、事前に審査通過のポイントを把握しておきましょう。
- 本命カード1枚に絞って申し込む(複数同時申し込みをしない)
- 固定電話を準備する
- クレヒスを磨いておく
- 収益は黒字の状態で申し込む
- 不要なクレジットカードは解約しておく
- 自社のホームページを作成する
1.本命カード1枚に絞って申し込む(複数同時申し込みをしない)
カードが早く欲しいという思いで、一度に多数の申し込みをしてしまう、という話も耳にします。
しかし、複数同時申し込みは、お金に困っているのでは?と思われてしまう、もしくは発行しても真面目に使ってもらえないと判断されるケースもあり、審査に通りにくくなってしまう可能性が高くなります。
信用情報機関には、過去半年間にカードを申し込んだ履歴も登録されており、申し込んだカード会社に共有されますので、複数申し込みはすぐに分かる仕組みとなっています。
同時に複数のカードに申し込みはせず、本命カード1枚に申し込むようにしましょう。
2.固定電話や自社ホームページを準備する
フリーランスや個人事業主の方は、スマホや携帯電話しか持っていない、というケースが多くありますが、「事業用固定電話がない」というのは、事業とプライベートの区別がつきにくく、マイナス要素と捉えられてしまいます。事業用固定電話があると、事業として認められやすくなります。
また、自社のホームページを作成することも有効。事業内容などをしっかりと確認してもらうことができるため、事業としての実態が明らかになりますよ。
事務所を借りるのは、多額の費用がかかりますが、固定電話や自社ホームページを用意するのであれば費用はやや少なくて済みますよね。ただし、どの程度のホームページを準備するかによっては大きな金額になってしまうこともありますので、ご注意ください。
3.クレヒスを磨いておく
アメックス以外のクレジットカードでクレヒスをあらかじめ磨いておくのは、有効な手段です。
一般的なクレジットカードの発行も、法人カードの発行も、個人信用情報機関に保管されている「個人信用情報(クレヒス)」を元に審査を行い、クレジットカードを発行します。
ここに記録されている、カードの申し込み履歴・貸与・返済履歴に問題がなければ良いですが、度重なる遅延の記録や、破産などの金融事故があると、カードの発行ができません。
ローンやクレジットの利用があっても、きちんと返済されている「良いクレヒス」であれば、特に問題はありません。
本命カードに申し込む際には、金融トラブルのない磨かれたクレヒスを目指し、できるだけその上で審査を受けるようにしましょう。
4.収益は黒字の状態で申し込む
赤字続きの会社にカードを発行するのは、クレジットカード会社にとってリスクしかありません。
ローンやキャッシングなどの返済の能力が低いとみられてしまいがちな「赤字」での申し込みは、審査において不利となってしまいます。当たり前ではありますが、収益が黒字の状態で申し込みができると、審査に通りやすくなります。
黒字経営ができている、キャッシュフローが安定してきていると感じたら、ぜひ法人カードを発行してみてくださいね。
5.不要なクレジットカードは解約しておく
多数のクレジットカードを持っている場合には、不要なクレジットカードを解約しましょう。解約のみでなく、借入などがある場合には、返済しておくとより良いですね。
多数のクレジットカードを所持している状態や、多額の借入・複数からの借入が多いのは、プラス要素となることはありません。クレジットカードは必要なものだけに限定し、できるだけ、お金関係はさっぱりとした状態での申し込みが審査通過のポイントになります。
審査が柔軟でおすすめのアメックス法人カード
アメックス法人カードの中でも、審査が柔軟と言われている、発行しやすい「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード」をご紹介します。
法人カードを発行したい、という方は、ぜひ検討してみてくださいね。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
年会費 (初年度) |
36,300円(税込) | 年会費 (2年目) |
36,300円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 0.33%〜0.40% | 発行日数 | 約1〜3週間 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ビジネス・ゴールド・カードは、通称「アメックスビジネスゴールド」と呼ばれる、アメックスが発行する個人事業主・法人代表者向けのゴールドカード。
アメックス独自の審査基準を設け、設立間もない会社でも発行しやすい、と人気の高いカードです。
高めの年会費となっていますが、カードの特典や優待が充実しており、使い方次第では年会費以上のベネフィットを発揮する、優秀な1枚です。
ポイント還元率はやや低めですが、法人カードではポイント還元率よりも、「ビジネスシーンでいかに活用できるか」が重要なポイントであり、カードの価値となります。
事業を行なっていく上で必要となるおつきあいで活用できる、会食・接待・贈物、さらに福利厚生などに便利な特典や優待が十二分に付帯しています。
さらに付帯保険も充実。旅行代金をアメックス・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードで決済した場合、旅行保険に加え、国内空港瓶遅延費用も付帯し、手厚い補償が受けられるため、出張や旅行などのトラブルも安心ですね。その他、空港ラウンジ・プライオリティパスなど出張時に嬉しいサービスが多く盛り込まれています。
ビジネスシーンで便利に活用できる、高ステータスでありながら、取得しやすいアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード。
これから法人カードの発行をされる方は、ぜひ検討してみてくださいね。
アメックスビジネス、個人向けアメックスカードを両方持つ選択肢もあり
すでにアメックスの個人用カードを持っている方にとっても、事業用に「アメックスビジネスカード(法人カード)」を持つのはおすすめの選択肢です。
利用者として実績があり、審査上も有利になりますので、個人カードとビジネスカードでの「アメックス2枚持ち」を検討してみても良いですね。
まとめ
アメックス法人カードの審査はそこまで難しくない!ポイントをおさえて、審査に挑もう
アメックス法人カードの発行元である「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカ発のブランドで、日本とは少し違う審査基準を設けているのが一つの特徴。
設立間もない会社の法人代表者や、独立してすぐの個人事業主でも、発行しやすい法人カードとして、高い人気を誇っています。
審査を通過するには、申込者のクレヒスの状態だけでなく、事業としての実態が明らかであるということもポイントになります。これまで所有していたクレジットカードの情報だけでなく、事業態勢を整えて審査に挑めると良いですね。
申し込み後、審査から発行までには、3週間〜1ヶ月程度かかると見て、余裕を持った申し込みをしましょう。
ぜひ、メリット多数のアメリカン・エキスプレスの法人カードを発行し、事業に活用してくださいね。
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