経費削減につながるお得な法人カードの選び方
経費削減を行いたいなら、法人カードの導入がおすすめ。単なる決済手段としてだけではなく、様々な面で役立つ特典やサービスが付帯しています。
今回は、法人カードで経費削減を行う際の活用ポイントや、最適な法人カード、その選び方などを解説します。
法人カードを使って経費削減を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。
法人カードで経費削減する活用ポイント
実際に法人カードで経費削減を行っていくポイントは、以下の通りです。
- 還元されたマイル、ポイントをビジネスに活用
- 割引や優待ありのビジネスサービスを利用
- 出張時には付帯保険を活用
還元されたマイル、ポイントをビジネスに使う
法人カードで事業費の決済を行えば、ポイントやマイルが効率よく貯まります。貯めたポイントはビジネスにおいて有益なものに使っていきましょう。
貯めたポイントで商品交換や割引も可能
たとえば、貯めたポイントでビジネスに利用する備品と交換したり、共通ポイントを利用して値引き(一部ポイント払い)を受けたりすることも可能です。マイルを大量に貯めれば、出張時の航空券代にも充てられますね。
ちなみに、ポイントを使って商品代金が一部安くなった場合は、以下の2通りの処理方法があります。
- ポイントを値引きとして、実際に払った金額を経費計上する
- ポイントを収入として、商品と実際の支払い金額の差額(ポイント分)を「雑収入」として計上する
それぞれについて、3,000円の消耗品のうち「2,000円分」をポイントで、残りを法人カードで支払った際の仕訳例を見てみましょう。
●ポイントを値引きとした場合の仕訳例
消耗品費 3,000円/未払金 1,000円
●ポイントを収入とした場合の仕訳例
消耗品費 3,000円/未払金 1,000円
雑収入 2,000円
一般的には後者のように、商品金額のうちポイント値引き分を雑収入として控除するケースが多いようですが、明確な仕訳ルールが存在しません。よって、やりやすい方法でOK。
ちなみに、カードで決済した場合の帳簿のつけ方としては、購入した際に「未払金」として仕訳したのち、口座から引き落とされた際に「普通預金」で相殺して決済完了です。
個人利用はNG、あくまでもビジネスに活用を
法人カードでポイント・マイルを貯めた場合、個人利用は原則NGです。明確なルール化がされていないため、社長が個人利用するのはグレーゾーンだと思われているケースが多いようですが、最近ではポイント・マイルに関しても厳しくなっている傾向があります。
実際に税理士の方に聞くと「個人と法人のポイント利用が明確に分けられない状況は良くない」と回答される方もいるので、法人カードのポイントは法人利用を徹底しましょう。
割引や優待ありのビジネスサービスを利用
カード会社と提携しているビジネス系のサービスを利用すればコストが抑えられます。
会計ソフトなどの提携サービスがお得
たとえば、法人カードと提携しているサービスとして多いのは「会計ソフト」や「事務用品購入」など。会社によっては、弁護士への無料相談がついている法人カードもありますので、ちょっと困った際の最初の相談時には役立ちます。
福利厚生サービスも優待利用可能
一部のカード会社では、従業員への福利厚生サービスも優待料金で利用できます。たとえば、JCBの法人カードでは「福利厚生クラブ」への入会金無料、月会費格安となっています。
一人当たり800円~1,000円程度で福利厚生が気軽にプラスできるのは、中小企業にとって大きなメリットです。
出張時・物品購入には付帯保険を活用
旅行傷害保険やショッピング保険などの「付帯保険」がついている法人カードなら、出張時にも安心です。
海外出張時などは一般的に旅行保険をつけますが、渡航先によっては付帯保険である程度の金額までカバーできることもあります。渡航先の医療費の状況や、カード付帯の保険内容などをしっかりチェックして上手に活用しましょう。
また、ショッピング保険加入の法人カードなら、購入した商品にアクシデントがあった際の補償が受けられます。大きな買い物はショッピング保険つきの法人カードを活用しましょう。
経費削減におすすめのお得な法人カード
ここでは、経費削減におすすめのお得な法人カードを4枚ご紹介します。
ライフカードビジネス(スタンダード)
年会費 (初年度) |
永年無料 | 年会費 (2年目) |
永年無料 |
---|---|---|---|
還元率 | 発行日数 | 最短1週間程度 |
ライフカードビジネス(スタンダード)は、国内でも数少ない「年会費無料」の法人カードです。国際ブランドをVisa、JCB、マスターカードから選択でき、幅広いシーンでの決済が可能となっています。
年会費無料で持てる法人カード
とくに、事業を立ち上げたばかりでまだクレジットカードにコストがかけられない場合にも安心。審査も柔軟な上、国際ブランドのビジネス向けサービスや、ライフカードと連携したビジネス系優待サービスもされていますので、便利です。
JCB法人カード
年会費 (初年度) |
無料 | 年会費 (2年目) |
1,375円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 0.5%〜1.0% | 発行日数 | 約2週間 |
JCB法人カードは、手軽な年会費で利用できる定番法人カード。社員に複数のETCカード、法人カードを持たせたい時にも、複数枚追加発行できます。
ETC複数枚無料発行可能!さらに従業員用法人カードの追加発行も可能
経理の流れを簡単にするために複数枚の法人カード発行が必要になって際、JCB法人カードなら対応可能なのがポイント。付帯保険やサービスも充実しており、活用シーンは多くあります。
追加1枚ごとに追加年会費はかかりますが、社内で支払いを複数枚のカードで一元管理したい場合に便利です。キャッシュフローを安定させるほか、ETCカードでの高速割引も活用できて、経費削減を狙えます。
楽天ビジネスカード
年会費 (初年度) |
2,200円(税込) | 年会費 (2年目) |
2,200円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 1.0% | 発行日数 | 必要書類到着後から約2週間程 |
楽天ビジネスカードは、楽天プレミアムカードとセットで発行できるビジネス向けカード。
プライオリティパスが格安で使えるビジネスカード!楽天ユーザーにも◎
楽天プレミアムカードを個人カード、楽天ビジネスカードを法人用カードとして発行するため、年会費は合計13,200円(税込)とやや高め。ですが、プレミアムカードに「プライオリティパス」が付帯するため、海外出張でのラウンジ利用に便利です。
ほぼ何でもそろう「楽天市場」でのポイント優遇(5%還元)も受けられるため、備品購入時に高還元率な法人カードが欲しい方、海外出張が多い方向けの1枚です。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカード
年会費 (初年度) |
36,300円(税込) | 年会費 (2年目) |
36,300円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 0.33%〜0.40% | 発行日数 | 約1〜3週間 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカードは、ビジネスに役立つ手厚い特典や付帯保険がついた法人向けゴールドカード。
設立間もなくても黒字ならOKな柔軟な審査、特典内容が魅力
ハードルが高いイメージの「アメックス」ですが、実は外資系らしく「実際に黒字で安定していたらOK」な審査傾向があるため、設立間もない会社でも取得しやすいのが特徴です。
設立は浅くても経営がしっかりしている法人や、ゴールドカードならではの特典をフル活用して会食や出張時に経費削減していきたい企業向けの1枚です。
経費削減に最適な法人カードの選び方
経費削減に最適な法人カードの選び方は、以下の通りです。
- 経費を圧迫しない年会費
- ポイント還元率が良い
- 付帯サービスが充実
- 審査難易度が高すぎない
経費を圧迫しない年会費
せっかく「経費削減」という目標をもって法人カードを作るのであれば、年会費以上の価値ある1枚を選ぶようにしましょう。
設立間もなく、経費にお金を掛けられない状況で高額な法人プラチナカードを作っても、活用しきれない可能性があります。
年会費<カード活用の価値であれば多少高額でもOK
高額だからNG、というのではなく年会費に見合った活用シーンがあることが重要です。たとえば以下の目線からチェックすると、利用価値のある法人カードなのかが見極めやすくなります。
- 経費をすべてカード決済することで還元が年会費以上になる
- カードを使うことでキャッシュフローが改善され管理がしやすい
- カード付帯のサービスが事業に役立つ(年会費以上に得をする)
経費を掛けられないなら年会費無料の法人カードもあり
経費をできるだけかけずに法人カードを作りたいなら、年会費無料のカードも安心です。ライフカードビジネス(スタンダード)なら、年会費無料で使えて、ビジネス系の優待も受けられます。とにかく低コストでの法人カードが良いなら年期費無料のカードをご検討ください。
ポイント・マイル還元率が良い
法人カードを決済に活用する大きなメリットが「ポイント・マイルの還元」が受けられること。法人カードは個人向けカードよりも還元率は低めになりがちですが、まとまった金額を決済することが多いため、少しでも還元率が良いカードを選ぶのがお得です。
事業は決済額が大きくなりがち!還元率でお得度に大幅な差が出る
例えば、年間300万円の経費決済があった場合、0.5%還元の法人カードを利用していれば、15,000円相当のポイント・マイルが貯まります。
貯めたポイントやマイルを、さらにビジネスで必要なものにあてれば、実質「コストダウン」にも繋がりますので、選択肢が豊富な場合は「還元率」にも注目してみましょう。
付帯サービスが充実
事業で使えそうな付帯サービスがついた法人カードは、経費削減に役立ちます。例えば、一般的な福利厚生サービスは、入会時に数万円の「入会費」が必要です。一方、法人カードで優待が受けられる福利厚生サービスなら、その入会費が無料となる場合もあり、大きなコストダウンにつながります。
JCB法人カードで入会できる「福利厚生クラブ」の優待あり・なしを比較してみると、以下の通りです。
入会金 | 月会費/1名 | |||
---|---|---|---|---|
社員数 | 優待なし | 優待あり | 優待なし | 優待あり |
1 〜 99 | 33,000円 | 無料 | 1,100円 | 1,034円 |
100 〜 999 | 55,000円 | 無料 | 990円 | 924円 |
1,000~ | 110,000円 | 無料 | 880円 | 814円 |
社員数や利用サービスによっては10万円以上経費が安くなるケースもある
具体的なサービスで確認してみると、実際に10万円以上も安くなるケースがあることが分かります。一人当たりの割引もあるため、全体でみると決して小さなコストダウンではありませんね。
また、グルメ系の優待サービスで、顧客との会食費が大幅にコストカットできることもありますので、ぜひ事業の内容に適したサービスが豊富な法人カードを選んでください。
審査難易度が高すぎない
法人カードは代表取締役のクレヒスをもとに審査されることが多く、決済金額が大きくなりがちなことから、個人より審査がしっかり行われるのが通常です。
よって、個人カードは問題なく審査に通る方でも、同じランクの法人カードは審査に通らないことも考えられます。
設立年数や状況などから審査に通りやすい法人カードを選ぶ
一般的には設立間もない会社はカード審査が厳しくなりますが、事業内容がしっかりしており、黒字経営であれば、逆に「創業時も歓迎」のカードもあります。
アメックスなど外資系の法人カードは「黒字なら、創業間もなくても審査に通りやすい」という傾向がありますので、迷ったらそういった審査が比較的柔軟なカードに申し込んでみましょう。
まとめ
経費削減を効果的に行うなら、決済手段として「法人カード」の活用がおすすめ。キャッシュフローを安定させ、特典を活用すればコストダウンにつながります。
特におすすめなのが、下記の4枚。
かけられる経費や設立年数などによって、最適なカードを選びましょう。法人カードを活用し、ぜひ上手に経費削減を行ってくださいね。
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