クレジットカードの盗難保険・紛失保険とは?利用法や注意点を解説
クレジットカードの盗難にあったり、紛失してしまったりした際には不正利用の被害に遭う可能性が高くなります。
そんな時心強い味方になるのがカード付帯保険の「盗難保険」、「紛失保険」ですが、使い方や適用外になるケースを知らなければ損をしてしまいますよね。
今回は、クレジットカードの盗難保険・紛失保険について解説します。
いざという時に焦らないよう、しっかりと知識をつけて保険がつかえるよう対策しておきましょう。
クレジットカードの盗難保険・紛失保険とは?
クレジットカードの盗難保険・紛失保険とは、その名称通りクレジットカードそのものが「盗難」や「紛失」といった状況になり、無くしてしまった際に不正利用の被害に対し、補償してくれる保険です。
現在発行されているクレジットカードは全て盗難・紛失に備えた保険が「自動付帯」となっており、特別な申し込みは不要で保険適用を受けられます。
クレジットカードを使う上で多くの方が不安に思うのが、「もし不正利用されたら多額の請求が来てしまう」という点だと思いますが、きちんと使い方さえ間違っていなければ支払う必要がなくなるのは安心ですよね。
実は現金よりも安全なクレジットカード
クレジットカードを持たない・使わない方の多くは「なんとなくこわい」というイメージを持っているかと思いますが、実は「保険」がきく分、現金を持ち歩いているよりもずっと安全です。
現金は一度紛失や盗難に遭ってしまえば犯人を見つけなくてはなんの補償も受けられませんので、盗難の「後」のことを考えるとカードの方が良いということが言えます。カードの場合は、保険適用さえされれば、万が一銀行口座から引き落としがされてしまっても後からお金を取り戻すことができます。
ただし、不正利用に気がつくのが遅すぎた場合など条件によっては保険の適用外になってしまうこともありますので、きちんと使い方や注意点を守って利用しましょう。
クレジットカードの盗難保険・紛失保険の使い方・手続き方法
クレジットカードを紛失したり、盗難被害に遭ったりした際は次の手順で手続きを行いましょう。
- クレジットカードの利用停止をカード会社に依頼する
- 警察に盗難届けを提出し、受理番号を受け取る
- クレジットカード会社に盗難届の受理番号を連絡、指示に従い手続きを行う
- クレジットカードが再発行される
1.クレジットカードの利用停止をカード会社に依頼する
クレジットカードをなくした、もしくは盗難されたことに気が付いたら、できるだけすぐにクレジットカード会社に連絡しましょう。
カードそのものがないと連絡先が分からないかもしれませんが、今やインターネットを使えばすぐにその情報は出てきますので、カード会社のお客様窓口に相談をして、利用停止手続きを行います。
保険を適用させるためには、不正利用から60日が経過していないことが条件となるので、カード会社への連絡スピードは最重要です。
2.警察に盗難届けを提出し、受理番号を受け取る
カード会社に連絡した際に指示を受けると思いますが、利用停止の手続きをした後は警察に盗難届を出します。
警察は近くの交番でもどこでもOKなので、届出を出したら、届出を出した証拠となる「受理番号」をもらいます。
受理番号は今後必要となるので、大切に保管しましょう。
3.クレジットカード会社に盗難届の受理番号を連絡、指示に従い手続きを行う
警察への手続きが済んだら、再びクレジットカード会社に盗難届の受理番号を連絡します。
盗難届の受理番号がなくては盗難・紛失保険の適用はされないので、必ず届出番号は忘れないように通知します。
おおまかな流れはどこのカード会社も同じで、盗難届の受理番号を伝えた後は、不正被害にあっていた場合、保険適用の手続きを続けて行います。
4.クレジットカードが再発行される
盗難・紛失したクレジットカードはすでに使えない状態なので、万が一手元に戻って来たとしても意味はなく、代わりに新しいカード番号が付与されたクレジットカードが再発行されます(もちろん、再発行のための手続きも必要です)。
再発行には多くの場合1,000円程度の費用がかかりますが、被害額を考えるとそれでも安いくらいということが多いと思います。
現金ではもう戻ってこなかったお金が「1,000円」の出費でどうにかなったと考えると気持ちも納得いくのではないでしょうか。
注意!クレジットカードの盗難保険・紛失保険が適用外となるケース
クレジットカードの盗難保険・紛失保険は非常に便利ですが、場合によっては保険が「適用外」となってしまうケースもあります。
- 暗証番号を使って不正利用された
- 不正利用が本人の重大な過失による
- 本人以外の人にクレジットカードを貸していた
- 不正利用から60日以上が経過している
1.暗証番号を使って不正利用された
クレジットカードの暗証番号は、他人には知られたり推測されたりしないよう、厳重な保管が必要です。
そのため、暗証番号を設定する際も「生年月日」など分かりやすい数字は禁止されており、設定ができません。
暗証番号を使ってクレジットカードを利用されたとなると、「暗証番号の保管が甘い」、もしくは「推測されやすい番号だった」と判断されてしまうので、カードの保険は適用できません。
同じ理由で、暗証番号が必要なキャッシングも不正利用の被害にあっても本人の過失とされてしまいますので、キャッシング枠は不要であればなくしておくのが良いでしょう。
2.不正利用が本人の重大な過失による
クレジットカードの暗証番号を知られたこともこのカテゴリになりますが、不正利用が発覚した際、それが本人の重大な過失によるものと判断されると保険の適用外になります。
例えば、クレジットカードを公共の場所でテーブルに放置したまま席を立ったと言えば、当然盗まれても仕方がない状況です。
ほかにも、クレジットカードを「暗証番号のメモ」と一緒に持っていたら、それは「番号が知られて当然」の状況であり、盗まれた際に暗証番号を利用されればおしまいです。
また、署名欄に署名がないのも「重大な過失」の一つです。
くれぐれもクレジットカードの扱いには気をつけて、「重大な過失」と判断されてしまうような行動は慎みましょう。
3.本人以外の人にクレジットカードを貸していた
本人以外の人にクレジットカードを貸していた間に紛失や盗難で不正利用の被害にあっても、補償の対象外です。
例え化していた相手が配偶者など家族だったとしても、名義人とは異なる人物が使っていたとなれば、同意の上であったとしてもいけません。
子供が出かける際にクレジットカードを貸してくれと言ったとしても、万が一のことを考えてきちんと断り、必要に応じて現金を渡すか、18歳以上なら家族カードできちんと子供名義のカードを作るようにしましょう。
4.不正利用から60日以上が経過している
不正利用被害にあった際は、不正利用から60日以上経過していると補償の対象外です。
つまり、不正利用に気がついても、連絡は後回しでいいやと放置しているとあっという間に期限が過ぎてしまうことも考えられます。
カード会社への連絡は紛失や盗難に気がついた時点ですみやかに行い、くれぐれもうっかり忘れることのないようにしてください。
クレジットカードの盗難・紛失保険が適用されるための対策
クレジットカードの盗難・紛失保険はいざという時助かりますが、条件によっては適用外になってしまうことを考えると、そうならないための対策が必要です。
ここでは、不正利用被害にあった際にきちんと保険適用が受けられるよう、事前にできる対策をご紹介します。
- 暗証番号は推測されにくいものを選ぶ
- 利用明細はこまめにチェックする
- 警察には忘れず届出を出す
1.暗証番号は推測されにくいものを選ぶ
固定電話の電話番号や生年月日など、個人情報から推測されやすい暗証番号はいざというとき補償を受けられない原因になるのでやめておきましょう。
暗証番号は、できるだけ推測されにくい、自分とは無関係な数字を選ぶのがおすすめです。
とはいっても、忘れてしまうと手続きなどがやっかいになってしまう上、カードを使いたい時に3回連続で番号を間違えると「ロック」がかかってしまい、再発行の手続きが必要になるため、「知られにくいけど自分は覚えやすい」番号を上手に考えて使うのがおすすめです。
2.利用明細をこまめにチェックする
何回も記事の中で取り上げている情報ではありますが、クレジットカードの盗難・紛失保険が有効になるのは「不正利用から60日以内」です。
つまり、不正から2ヶ月以内に自分で気がつかなければいけない訳ですが、普段からカードの利用明細を全く見ない方だと気がつくのが遅れてしまいますよね。
そうならないためにも、最近はインターネットのカード会員専用ページからリアルタイムで利用明細を確認することができるため、こまめにチェックしておくようにしましょう。
3.警察には忘れず届出を出す
クレジットカード会社に利用停止の連絡をした時点で警察への届け出を促されるとは思いますが、保険を適用させるためには届け出番号が必要なので、忘れてないようにしましょう。
カード会社への連絡が済んだら、できるだけすぐに最寄りの警察署や交番で盗難もしくは紛失した旨を届け出て、届け出番号をもらえるようにしてください。
不正利用から60日以上経過すると保険適用外、というお話をしましたが、あまりにも届け出が遅いと保険適用にも影響が出てくる可能性も十分あるので、注意が必要です。
盗難や紛失に備え不要なクレジットカードは解約を
クレジットカードは枚数が多いほど管理が大変で、普段使っていないカードを財布に入れたままにしておいて盗まれてしまっても、普段使わないカードは明細も確認しない傾向があるので、不正利用に気がつきにくくなります。
盗難や紛失にあった際にきちんと盗難・紛失保険が適用されるように対策しておくことも大切ですが、そもそも「盗難・紛失」といった被害にあわないようにするためにも、不要なクレジットカードは解約しておくのがおすすめです。
クレジットカードの盗難保険・紛失保険はいざという時の強い味方!
クレジットカードを失くした、盗まれた時に役立つ「盗難保険」、「紛失保険」はどのカードにも自動付帯しており、きちんと使えば現金を持ち歩くよりも安全です。
カードが手元にない・不正利用されたことに気が付いたら、すぐにカード会社へ連絡し、警察へ届け出を出して保険適用ができるように手続きを進めることが必要です。
盗難保険を適用させるには守らなくてはいけない注意点などもありますが、クレジットカードはきちんと使い方や管理方法を守って適切に使えばとても便利なツールですので、ぜひ普段から活用してくださいね。
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