学生は家族カードと学生カードどっちがいいの?メリット・デメリット、審査の違いを比較
学生がもつクレジットカードの選択肢として挙がる「家族カード」と「学生カード」。実際に利用していくならどちらが良いのかは悩むポイントですよね。
そこで今回は、学生がクレジットカードを持つなら「学生カード」か「家族カード」どちらが良いのか、さまざまな角度から見ていきましょう。
学生に最適なクレジットカードの種類に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
家族カードと学生カード、どっちかよりも「使い分け」がベスト
学生が使えるクレジットカードは、大きく分けて下記の2種類。それぞれメリット・デメリットが異なるため、どちらが絶対に優れている、ということはありません。
よって、使い分けをしていくのがベストです。
- 家族カード
- 学生カード(学生OKな一般カード含む)
家族カードは家族が本会員!追加カードとして発行するので審査不要
家族カードは、保護者などの家族が本会員として発行しているカードの「追加カード」として発行できるクレジットカード。審査不要で、本会員と同じクレジットカードが発行されます。
学生カードは学生本人が「本会員」となり審査を受けて発行
一方、学生OKな一般カードを含む「学生カード」は、学生本人が「本会員」となり、クレジットカードが発行されます。審査も本人が受けるため使い続ければクレヒス形成も可能です。
学生が家族カードを持つメリット・デメリット
学生が家族カードを持つメリット・デメリットをまとめると、以下の通りです。
- 支払いは親カードを持つ家族持ち
- 親カードの豊富な特典・サービスを使える
- 利用明細が親に届く
- 還元ポイントは親カードに付与される
支払いは親カードを持つ家族持ち
家族カードを持つメリットのひとつが、クレジットカードの支払いは親カードを持っている家族が行う、という点です。支払い能力が学生本人にない場合でも、家族が支払ってくれるので、基本的に支払いの工面を本人がする必要はありません。
ただし、利用ルールは本会員となる家族としっかり決めておかないと、トラブルに繋がるため注意しましょう。
親カードの豊富な特典・サービスを使える
家族カードなら、学生カードではないハイステータスなクレジットカードでも発行可能。学生なのにプラチナカードやブラックカードを使う、ということもできます。
家族カードでは、親カードとなるクレジットカードに付帯した様々な特典やサービスを使えるため、活用しやすい特典豊富なカードであれば非常にです。
たとえば、海外旅行時にしっかりした付帯保険を使いたい……といった時にも役立ちますので、家族が特典豊富なカードを持っているのであれば、家族カードの価値がグッと上がります。
利用明細が親に届く
家族カードを利用する最大のデメリットは、利用明細が親に届く点です。親が支払いをするのですから、その明細が送られてくるのは当然ですが、すべてを見られるのはあまりうれしくない……という方にとっては困りものですよね。親に見られてOKな買い物は家族カードで、それ以外は現金、もしくは学生カードの活用がおすすめです。
還元ポイントは親カードに付与される
クレジットカードを利用したポイント還元は、本会員(親)に付与されます。支払いは本会員が行うため当然ではありますが、実際にはお金は学生本人が出している……という時にはデメリット。お得にクレジットカードを使いたい、ポイント還元の恩恵を自分で受けたいのであれば、家族カードは不利と言えますね。
学生カードを持つメリット・デメリット
学生カードを持つメリット・デメリットは以下の通りです。
- 利用明細は自分に届く
- ポイントも自分にたまる
- 将来的なクレヒス形成につながる
- 支払いは自分持ち。使い方の管理も自己責任
利用明細は自分に届く
学生カードのメリットは、利用明細が自分に届く点です。趣味の物を購入して家族には見られたくない……というときも、家族に明細が見られる心配がなく安心です。
また、最近では紙媒体で利用明細を扱わないカード会社が増えてきていますので、オンラインでの確認が基本。紙で届かないため、家族が利用明細を間違えてあけてしまう、こともなく、より安心です。
ポイントも自分にたまる
学生カードを自分が発行すれば、クレジットカードを使った分のポイントが自分用のカードにたまります。当然、自分のタイミングでためて使えるため、現金でお金を支払うよりもお得。
カードによっては、QUICPayやiDとの提携キャンペーンでキャッシュバックが受けられることもありますので、そういったキャンペーンも活用すると、よりポイントでのメリットが大きくなります。
将来的なクレヒス形成につながる
学生カードを発行して使うと、学生本人のクレヒスとして使用履歴が蓄積されます。クレヒスとは、簡単に言えばあなたの「信用情報」。お金を借りるときや、クレジットカードを作る時には必ずチェックされる情報です。
若いうちからカードを発行し、自分自身のクレヒスを育てておけば将来的に役に立ちます。たとえば、大きな買い物をするときや、ランクアップしたクレジットカードを取得したいときに「信用に足る人物だ」と評価されるのです。
支払いは自分持ち。使い方の管理も自己責任
学生カードのデメリット、注意点は「支払いが自分の責任」にあるという点です。クレジットカードは現金とは異なり、財布の中身を見ながら買い物……というわけではありませんので、ついつい使いすぎてしまうという方も。
お金の管理がすべて「自分次第」になりますので、自分の支払い能力などを把握した上で利用してくださいね。
表で見る家族カードと学生カードの違い
ここでは、家族カードと学生カードの違いを表にまとめてみました。
カード種類 | 支払い | 利用限度額 | 利用明細 | 特典・ ステータス |
審査 |
---|---|---|---|---|---|
家族カード | 家族(本会員) | 10万~300万円(それ以上もあり) | 家族に届く | ・ハイステータスなカード所持可能 ・特典は本カードと同じ(ハイクラスな特典も利用可能) |
なし(本会員の信用力で発行) |
学生カード | 本人 | 5万~30万 | 本人に届く | ・一般カードランクのステータス ・特典は一般カードよりやや良いもの多数 |
あり(学生本人が審査を受ける) |
家族に明細を見られてもOKなら家族カードのメリット大
ざっと表でまとめてみると、家族に明細を見られても大丈夫なら家族カードのメリットが大きいと言えます。
例えば、付帯特典。家族がしっかり特典のついたステータス性の高いカードを持っていれば、同じカードを家族用に発行してもらえるため、学生でもハイクラスなサービスが受けられます。
学生なのにプラチナカードを持つことも可能。もちろん、一般カードの家族カードでも、同じ特典やサービスが使えるほか、審査不要で発行できる点がメリットです。利用限度額も大きく、家族の同意を得れば大きな買い物にも使えて非常に便利です。
はじめての自分用クレカに最適な学生カード
一方、将来的なクレヒス形成には学生カードが有利。きちんと使って支払っていけば、将来さらにハイステータスなカードが持てるようになります。お小遣いや必要に応じて家族にお金をもらっている状況ではカード利用は難しいかもしれませんが、アルバイトなどの収入で支払い能力があるならおすすめです。
また、学生向けカードは限度額は低めながら、還元率や特典は社会人向けのゴールドカードに近い優れたものが付帯することもあります。
例えば、学生専用ライフカードは、海外利用がお得。海外旅行傷害保険が自動付帯するほか、海外利用の3%がキャッシュバックされる優れもの。
他にも、社会人でも使える「JCB CARD W/W plus L」なら、常時還元率1.0%で海外領事にうれしい特典が付帯します。社会人になっても同じカードを使い続けられる方が良い方にはこちらがおすすめです。
年会費 (初年度) |
永年無料 | 年会費 (2年目) |
永年無料 |
---|---|---|---|
還元率 | 1.0%〜5.5%※最大還元率はJCB PREMO(or nanacoポイント)に交換した場合 | 発行日数 | 最短3日 通常1週間 |
学生が家族カード発行してもらう際の審査は?
学生が家族カードを発行してもらう際の審査は、原則「なし」です。
- 家族カード……本人への審査なし
- 学生カード……本人への審査あり
家族カードの発行は原則審査なし
学生のみならず、本カードの審査に通過していれば、家族カードの発行で原則審査は行われません。家族カードは本会員の信用情報をもとに発行の可否を判断されるため、家族カードを使う家族自身が審査されることはなく、安心です。
学生カードは自分のクレカなので審査あり
一方、学生カードは本人への審査が行われます。実際は学生だとクレヒスも支払い能力もないのが普通で、家族に支払い能力があればOK。よって、社会人よりも審査通過しやすいためさほど心配はいりません。
とはいえ、家族カードの方が確実に発行されやすいため、心配な方は家族カードをご検討ください。
高校生でも「家族カード」は発行できる?
高校生でも理由があって家族カードを発行したい……ということもありますが、原則高校生は18歳でも発行不可です。
高校生の家族カード発行は原則不可
どのクレジットカードでも、本会員・家族会員ともに「18歳以上(高校生不可)」となっています。高校生の利用については、普通にショッピングやサービス利用を想定する場合には、原則できないと考えた方が良いでしょう。
留学するなら高校生でも家族カードの発行が可能
高校生でもクレジットカードを持たせたいケースの中で「留学させる」場合、こちらは大手カード会社を中心に発行を認められる場合も。
海外留学では現金を多く持たせることは危険ですので、家族カードを持たせておけば安心ですよね。こういった特殊なケースの場合には、ぜひ一度利用しているカード会社に問い合わせてみてください。
余裕をもって準備をしておけば、留学までに高校生留学OKなカードを発行しておけます。
家族カードなら本会員同様の海外旅行保険が活用できる
ちなみに、家族カードが無事に発行されれば、当然本会員と同様の海外旅行傷害保険が活用可能。厳密には各カードで付帯条件は異なりますが、ハイクラスのカードで医療費が安い地域への留学なら補償内に収まるケースもあります。高校生で海外への留学が決まっている場合は、家族カードの発行を一度検討してみましょう。
学生の家族カード発行におすすめのクレジットカード
学生の家族カード発行におすすめのクレジットカードは、以下の2枚です。
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
年会費 (初年度) |
31,900円(税込) | 年会費 (2年目) |
31,900円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 0.33%〜0.40% | 発行日数 | 約3週間 |
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、ステータス性の高さと優秀な付帯特典で人気のクレジットカード。家族カードは1枚目無料、2枚目以降は1万円台とやや高額ですが、プラチナカードクラスのステータス性、サービスが受けられます。
例えば、厳選された高級レストランでコースメニューを注文すると、2名以上で1枚無料のサービス。学生同士でお祝いの時にも、2名で使えば実質半額でレストランが使えて非常に便利です。また、付帯保険や旅行、余暇を楽しむためのサービスが充実しているのも魅力。
学生が海外旅行や留学に行く際も、頼りになる心強い1枚です。
JCBゴールド
年会費 (初年度) |
無料 | 年会費 (2年目) |
11,000円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 0.5%〜5.0%※最大還元率はJCB PREMO(or nanacoポイント)に交換した場合 | 発行日数 | 約1週間でお届け |
JCBゴールドは、老舗カードブランドJCBのプロパーゴールドカード。
家族カードは年会費1枚目無料、2枚目以降1,100円(税込)と、格安でゴールドカードの特典を利用できるのが大きな魅力。
付帯保険は、最高1億円の海外旅行傷害保険のほか、ショッピングガード保険、国内旅行傷害保険まで手厚い内容です。
さらに、付帯サービスとして、空港ラウンジの利用や各種優待特典など、一般カードと比較してワンランク上のサービスが受けられます。学生でも格安で良質なサービスが受けられる、家族カード発行におすすめのカードです。
学生が家族カードを持つ際の注意点
学生が家族カードを持つ際の注意点は、以下の通りです。
使い過ぎはトラブルの元。家族でルールをしっかり決めよう
家族カードは家族が明細を管理しています。自分に支払いの責任がないと、ついつい使いすぎてしまうこともありますよね。
家族カードを持つ際は、ルールをしっかり決め、トラブルにならないようにしっかり管理を徹底しましょう。利用する前後に、オンラインでの利用明細で状況をチェックしながら使うという方法もおすすめです。
家族カードをいくら使っても、自分の信用は育たない
家族カードをいくらしっかり利用しても、学生本人の信用情報には反映されません。実際にはアルバイト代で利用額を保護者に手渡していても、最終的な支払いは本会員(保護者)が行っているからです。
よって、社会人になってからクレジットカードを作ろうと思うと、信用情報が一から積みなおしになります。社会人になってからハイステータスなクレジットカードを狙いたい場合には、学生のうちからコツコツとクレヒス(信用情報)を積み上げておくと安心。
新たなカードを作ったり、お金を借りたりする「いざ」というときに、信用に足る人物だと判断されやすくなります。
まとめ
学生がクレジットカードを利用する際は、「シーンに応じた使い分け」が最も便利です。
基本的に、利用明細や支払い管理を本会員(家族)が行ってもOKなら家族カードの方が選択肢の幅が広く、メリットがありますが、学生カードならではの良さがあるのも事実です。
家族の中でどんなシーンでクレジットカードを利用したいか、利用するべきかをよく話し合い、本人にとって最も良い選択肢をとれるようにしてくださいね。
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