ANAマイルとJALマイルは貯めるならどっちがお得?貯め方別に徹底比較!
国内の航空会社のなかでも大手の「ANA」や「JAL」は、サービスや価格など様々な点で比較がされています。
中でも、最も比較される項目の一つである「マイル」は、旅行好きや出張によく行く方にとってはどちらがお得かというのは知っておきたいことですよね。
今回は、JALマイルとANAマイル、一体どちらがお得なのか、使い方・貯め方別のお得度を解説します。どちらのマイルを貯めようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
ANAとJAL、お得に使うならマイルの貯め方・使い方が重要!
ANAとJALのマイルのお得度をチェックする前に、両者の「マイル」の特徴をざっくり解説すると、次の通りです。
ANAマイルの簡単な特徴
ANAマイルのサービスは、正式には「ANAマイレージクラブ」、略称AMCです。
ANAマイルは飛行機の搭乗で貯められる「フライトマイル」はもちろん、提携ホテルなどの宿泊や、ショッピングでのクレジットカード利用でも「ショッピングマイル」として貯められますが、JALとは異なりANAマイルを「直接」貯めるクレジットカードはありません。
ANAマイルを貯めるのに適したANAカードも、実は貯めた「ポイント」を「マイル」に交換する必要があり、さらにマイルに効率よく交換するのは有料のサービスに申し込まなくてはいけません。
貯めたマイルは商品交換(他社ポイントを含む)のほか、ANAの商品(特典航空券、座席のグレードアップ)など様々な使い道があります。
JALマイルの簡単な特徴
JALマイルのサービスは「JALマイレージバンク」という名称で、略称JMBと表記されることが多くあります。ANAマイルと同じく提携ホテルの宿泊やショッピングのほか、もちろんフライトマイルも貯められます。
ANAとは異なり、JALカードを使えばマイルを「直接」貯められます。利用用途はANAと同じく商品交換やJALのサービスなど、幅広く提供されています。
クレジットカードや宿泊・ショッピングでマイルを貯める場合は?JAL・ANA比較
クレジットカードやショッピングでマイルを貯める場合に向いているのは、単純に手間を考えると「JAL」の方が有利と言えます。
というのは、宿泊やショッピングの提携先を考えると、ANAよりもJALのほうが「直接マイルが貯まる」お店や施設が多く、より貯めやすいからです。
さらに、クレジットカードでマイルを貯めるという点に注目すると、JALマイルはJALカードで「直接」マイルが貯まるのに対し、ANAマイルはANAカードで貯めたポイントを「交換」して取得する必要があるため、少々手間がかかります。
逆に言うと、ANAはポイントの有効期限(2年)+マイルの有効期限(3年)を最大まで使えるので、JALマイルよりもゆっくりと貯めやすいとも言えます。JALマイルは直接貯められて最長3年間の有効期限ですが、ANAは合計で最長5年間の有効期限があるのと同じです。
このことから、ショッピングや宿泊などの日常で気軽に貯めることを考えると「JALマイル」のほうがややおすすめできると言えますが、単純にクレジットカードだけで貯めるのでした還元率は同じ程度ですので、あとは「使いみち」や「好み」、「貯める期間」も加味して選ぶのがよいでしょう。
搭乗で貯める!フライトマイルをJAL・ANAで比較
航空会社のマイルを貯める王道パターンは、やはり「フライトマイル」を貯めることです。
フライトマイルとは、搭乗区間の区間マイルに利用運賃のマイル積算率をかけて算出される「航空機利用で貯められるマイル」のことです。
例えば、JALを東京発着路線でニューヨークまで利用すると、片道6,723マイル(2018年2月時点)が区間マイルで、座席がプレミアムエコノミー(積算率100%)ならそっくりそのまま「6,723マイル」が貯められますが、エコノミークラスの予約クラスQなどでは積算率30%ですので、計算して約2,016マイルしかもらえないことになります(実際にこのような条件があるかは不明です)。
こうして算出されるフライトマイルのしくみや区間マイル、積算率などは基本的にJAL、ANAともに「同じ」ですので、どちらがお得ということはありません。
比較するならフライトマイルの積算率(還元率)以外をチェックするようにしましょう。
JAL・ANAマイルが貯まる・使える提携航空会社はどうなっている?
JALとANAは提携している航空会社が異なります。JALが参加する「ワンワールドアライアンス」に加盟している航空会社は次の通りです。
・アメリカン航空
・ブリティッシュエアウェイズ
・キャセイパシフィック航空
・フィンエアー
・イベリア航空
・LATAM Airlines
・マレーシア航空
・スリランカ航空
・カンタス航空
・カタール航空
・ロイヤルヨルダン航空
・S7航空
・カンタス航空
また、JALと提携している「エールフランス」、「エミレーツ」、「ジェットスター」などの航空会社もあるため、これらの提携先を利用してもマイルを貯められますし、逆にJALマイルをこれらの航空会社で利用することももちろん可能です。
一方、ANAが加盟する「スターアライアンス」はさらに航空会社が多く加盟しています。
・アドリア航空
・エーゲ航空
・エアカナダ
・中国国際航空
・エア インディア
・ニュージーランド航空
・アシアナ航空
・オーストリア航空
・アビアンカ航空
・アビアンカ ブラジル航空
・ブリュッセル航空
・ユナイテッド航空 ほか15か所
ANAマイルと提携している航空会社も多数あり、マカオ航空にエティハド航空、ユーロウィングス、ハワイアン航空など提携先が10か所以上あります。
提携先が多いということは、それだけ様々な就航先があり、フライトマイルが貯めやすい・使いやすいということになるので、世界中を旅する機会が多い方はどちらかというと「ANAマイル」のほうが良いと言えるでしょう。
使い道で選ぼう!JAL・ANAマイルはどっちがお得?
ここでは、JALマイルとANAマイルの使い道にどんなものがあるかを見ていきましょう。
ANAマイルの使い道・上手な活用法
ANAマイルの使い道としては、次のものがあります。
下記のうち、「特典航空券」、「国際線アップグレード」、「ANAスカイコイン」、「ANAショッピングポイント」はどんなものかが分かりづらいと思いますので、概要・活用法などを解説します。
- 特典航空券
- 国際線アップグレード
- ANAスカイコイン
- ANAショッピングポイント
- ANAセレクション特典(商品交換)
- その他ANA関連の支払い
- 他社ポイントへ交換 など
特典航空券
ANAグループの航空機はもちろん、スターアライアンスの一部航空会社ならANAマイルを「特典航空券」に交換できます。
特典航空券に何マイル必要かは区間・座席ごとに各航空会社のホームページなどでチェックできますが、ANAの場合国内線は「片道・5,000マイル」から、国際線は「往復・12,000マイル」から特典航空券に交換できます。
ANAのシステムでは、繁忙期には特典航空券の交換レートが高くなり、閑散期には交換レートが低くなるようになっており、最大で15,000マイル程度の差があります。
また、日程によってはそもそも特典航空券が使えないこともあるので、ゴールデンウィークや年末年始などの多くの方が航空機を利用するシーズンでは使えないと考えた方が良いでしょう。
国際線アップグレード
国際線のアップグレードは、ANAグループだけではなくスターアライアンスに加盟する航空会社の座席も可能です。
アップグレードは12,000マイルからですが、座席の価格差を考えると非常にお得です。
ANAスカイコイン
特典航空券などに目を向けがちなマイルの使い道ですが、実は「ANAスカイコイン」を活用することでよりお得にANAサービスを利用できます。
こちらは1マイル単位でスカイコインに交換できるほか、スカイコインなら現金と併用してつかえるので、ちょっとだけマイルが足りないというときにも「スカイコイン」に交換して現金併用で航空券を購入することも可能です。
レートは1マイル=1.0〜1.7スカイコインとそれほど良いわけではありませんが、スカイコインは実質「現金扱い」とほぼ変わらないので、なんと特典航空券という枠に縛られない「一般枠」のチケットを購入できます。
希望日にフライトできる確率がグッとあがるという意味でも、レート以上にお得になる使い道です。
10コイン単位で利用できるので、マイルだけを使うよりも断然おすすめです。
ANAショッピングポイント
ANAショッピングポイントは、A-style(ANAショッピングサイト)で現金と併用して1ポイント単位で利用できます。
1ポイント=1マイルで根幹しますが、1ポイント=1円扱いのため特典航空券に使うよりもやや交換率は悪くなりますが、ポイントをあますことなく使えるので、ポイントがちょっと余ってしまった時にはぜひ活用してください。
JALマイルの使い道・上手な活用法
JALマイルの使い道には、次のものがあります。使い道として名称からでは特徴がわかりにくい「特典航空券」、「国際線アップグレード」、「クラスJ-eクーポン」、「eJALポイント」について概要・活用法などを解説します。
- 特典航空券
- 国際線アップグレード
- クラスJ-eクーポン
- eJALポイント
- とっておきの逸品(商品交換)
- その他JAL関連サービスの利用
- 他社ポイント・電子マネー交換 など
特典航空券
JALマイルは、JALグループの特別航空券と交換できるのはもちろん、ワンワールドアライアンスや提携先の航空会社でも使えますので、JAL以外を利用したい時にも活用できます。
特典航空券は国内「片道6,000マイル」から、国際線は「片道7,500マイル」から交換することができ、ANAと異なるのは国際線が片道でも利用できるという点です。
また、ANAは繁忙期には交換レートが高くなることがありますが、JALは逆に「ディスカウントマイル」という制度があり、決められた期間内なら少ないマイル数で特典航空券に交換できます。
特典航空券は発行枚数が限られているので、繁忙期には競争が激しいかもしれませんが、交換レートなどを考えると、JALのほうがややお得だと言えますね。
国際線アップグレード
座席のアップグレードができるのは、JALもANAと同様です。
国際線の座席を9,000マイルから交換することができ、交換に必要なマイル数は路線により異なります。
クラスJ-eクーポン
こちらはJAL独自のサービスで、JALの国内線普通席をアップグレードするための「クーポン」とマイルを交換することができます。
交換マイル数は3,000マイルからで、一度の交換で2区間分のクーポンを手に入れられます。
2区間ということは、実質往復分のクーポンがもらえるということになりますので、国内線をよく利用する方はぜひ使ってみてくださいね。
eJALポイント
eJALポイントは、JALのツアー予約や航空券の予約などに利用できるポイントで、マイルと交換することができます。
ANAのスカイコインと同様に1ポイント=1円として「現金と併用」ができるので、特典航空券が手に入れられず、どうしても決まった日にちの航空券を手に入れたい時などはマイルをポイントに交換して航空券を購入するという方法もあります。
ただし、ANAスカイコインとは異なり、ポイント交換は5,000マイル単位のみになりますので、ある程度貯まっていなければ使えないので覚えておきましょう。
航空券だけではなく、ツアー予約にも使えるということで、旅行好きの方におすすめの使い道です。
ANAマイルを貯めるのに向いている人の特徴
貯め方や使い方でANAマイルとJALマイルを比較してきましたが、総合して「ANAマイル」に向いていると言えるのは次のような人です。
- 国際線を使うことが多く、たくさんの航空会社を利用したい
- 繁忙期に特典航空券を利用することはほぼない
- ポイントを経由してゆっくりマイルを貯めたい
ANAマイルは基本的にJALマイルとは異なり「ポイント」を経由してマイルに交換するため、マイルの有効期限36か月に加え、交換前のポイントの有効期限もあるので、実質JALマイルよりも「有効期限」が長くゆっくりと貯めやすいと言えます。
また、ANAの加盟する「スターアライアンス」ならJALの加盟するワンワールドアライアンスよりも加盟する航空会社が多いため、より多くの航空会社でマイルを貯めて使えます。
JALよりも選択肢の幅が広いという意味で、国際線をよく利用するならANAマイルがおすすめです。
JALマイルを貯めるのに向いている人の特徴
JALマイルを貯めるのに向いている方は、次のタイプの方です。
- 国内線フライトマイルをよく貯める
- 国際線はそれほど頻繁に利用しない(マニアックな場所にはいかない)
- クレジットカードで直接貯めたい(ポイント交換するのが面倒)
- イオンなどJALマイルが直接たまる施設をよく利用する
JALマイルはANAマイルと違い「直接」マイルを貯められるシーンが多いため、ポイント交換などはせずに直接貯めたいタイプにおすすめです。
また、ワンワールドアライアンスはANAのスターアライアンスと比べると加盟会社がやや少ないので、国際線をあまり使わない、それほど変わった場所に行かない方の方が向いています。
逆にいうと、JALは国内線に強く、提携航空会社(格安航空)などを利用してもマイルがたまる、ボーナスマイルがあるということで「国内で貯める」のには強いマイルです。
さらに、ANAと比べてマイルが直接貯められるお店や施設が多くあるので、そういった施設をよく利用する方には断然こちらが有利です。
総合的に言うと、JALマイルは国際線でそれほど多くの場所にはいかず、マイルを国内でしっかり集中して貯めたい方におすすめです。
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まとめ|JALマイルとANAマイルは、自分が「使いやすい」方を選ぶ
JALマイルとANAマイルは、それぞれ特徴が異なり、どちらかというとJALは国内で貯めやすいシーンが多く、ANAは海外(国際線)に強いというイメージです。
どちらのマイルの方が優れているということは一概には言えませんので、よりお得なマイルを選びたいなら自分自身がマイルを「どう貯めるか」、「どう使うか」を考えて、それに応じたマイルを選ぶのがおすすめです。
ぜひ、本記事を参考にして、自分に合ったマイルを利用してお得に旅行を楽しんでくださいね。
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