クレジットカードの増枠審査に通るための5つの対策
クレジットカードを使っていて、利用限度額が足りないと感じたら、今より利用限度額をアップさせる方法として「増枠審査」を受けるという手段があります。
今回は、クレジットカードの「増枠審査」について、審査に通るための対策や、落ちてしまう原因などについて解説します。
クレジットカードの枠を今よりも大きくしたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
クレジットカードの増枠には審査がある
クレジットカードの利用限度額は、カード利用者の「支払い能力」や「クレヒス」などから決められていますが、使っていて不便だと感じるほど枠が小さい場合は「増枠申請」をすることで、「増枠審査」を受けることができます。
この「増枠審査」に通れば、晴れて利用限度額が増枠されるということですね。
ただ、基本的に増枠はカード会社側の判断でカードの更新時などに段階的に行うものですので、しっかりカードを使い込んでいれば枠はある程度まで大きくなっていきます。
どうしてもの事情がない限りは、焦らずカードを地道に使っていく方が良いと言えるでしょう。
増枠は「キャッシング枠」の方が厳しい傾向がある
クレジットカードには「キャッシング枠」と「ショッピング枠」の2つの枠がありますので、増枠審査を受ける際もそれぞれ別になります。
どちらも共通するのは「支払い能力」と「クレヒス・利用状況」を参考にして審査が行われるということですが、「キャッシング枠」の方が法律の総量規制などの影響で増枠しづらい面がありますので、一般的には「現金を借りる」キャッシング枠の増枠は厳しいと言えます。
もし増枠が可能だったとしても、年収を証明する書類を送付する必要が出てくるなど面倒な面が多く、「なんとなく」で増枠するのはおすすめしません。
ショッピング枠もキャッシング枠も、基本的には「カード会社が定めたライン」で枠が決められていますので、増枠したくても、審査次第では通らない可能性も高いことは覚えておきましょう。
クレジットカードの増枠審査に通るための対策5つ
クレジットカードの増枠審査に通るためには、次の5つの対策が有効です。
- メインカードを決めてしっかりと使う
- 延滞や支払い遅延はしない
- クレヒスを磨いておく
- 増枠審査と同時に他カードへ申し込まない
- リボ払いを多用しない
1.メインカードを決めてしっかりと使う
今までまったく、もしくはほとんど使っていないカード利用者から急に「枠を増やして欲しい」という申請を受けたら、カード会社としては「なぜ」と疑問を持たずにはいられません。増枠審査も厳しめになる可能性があります。
一方、普段からしっかり枠を使っている方から「実は枠を増やして欲しい」と申請があれば、また心象は異なったものになるはずです。
こう言った背景から、いずれ増枠申請をしたい、もしくは増枠したいと考えているクレジットカードを「メインカード」として、生活にまつわる決済のほとんどをそのカードで行うなど、使い込んでおくことが大切です。
明らかに「メインカード」として使っている様子のクレジットカードなら、そうでないカードと比較して、当然増枠審査に通る可能性は高くなります。
2.延滞や支払い遅延はしない
何度も支払い遅延や延滞を繰り返しているカード利用者から「増枠申請」が来た時、普通に考えれば「お金に困っている」印象になります。
せっかく増枠をしたとしても、同じように返済が滞ってしまう、最悪の場合「貸し倒れ」が発生してしまうようではカード会社としてはたまったものではありませんよね。
増枠審査に通るためのコツは、とにかくカード会社にマイナスイメージを与えないことですので、ちょっとした延滞や支払い遅延でも、決して起こさないように気をつけましょう。
お金のやり取りは信用で成り立つものですので、自分では「うっかり」のつもりでも、カード会社からしてみれば「お金を貸すには危険な人物」と捉えられてしまうものです。
3.クレヒスを磨いておく
クレジットカードの申し込み時の審査と同じように、増枠審査時に重要となるのが「クレヒス」の存在です。
クレヒスをチェックすれば、その人がどのようにお金を借りて、返しているのかが一目瞭然です。
たとえ申し込みをしたカード会社「以外」で延滞や支払い遅延があったとしても、クレヒスを照会すれば分かってしまうので、結果的に審査落ちの対象になります。
良好なクレヒスは、ただクレジットカードを「こまめに利用」し、「真面目に返済」することの繰り返しで築くことができます。
時間はかかるかもしれませんが、信用力を高めるには一番の方法です。
4.増枠審査と同時に他カードへ申し込まない
増枠申請と同じタイミングで、他社のカードに申し込みをしていれば、審査時にそういった情報は伝わってしまいます。
普通は、増枠をお願いしているのに、さらにカードを作ろうとしている方は「お金に困っている」と思われてしまい、審査でも警戒されてしまうことになります。
たまたまタイミングが同じだけだったとしても、少なくとも「良いイメージ」はもたれないのが普通ですので、できるだけ増枠審査と他社カードの申し込みは時期がかさならないようにしましょう。
5.リボ払いを多用しない
リボ払いは「自分の決めた額だけ毎月支払う」という点で資金計画も立てやすくなり便利ですが、あまりにも多用しすぎると「お金を貸すのは危ない」と見なされてしまいます。
リボ払いは支払額が一定に保たれやすい反面、「借金している」という感覚が薄れてしまうため、気がついたらリボ払いの利用限度額いっぱいまで使っていたという方も少なくありません。
そうなると、さらに買い物をしようとしてもできなくなってしまい、一度できてしまった「無駄遣い」の癖をやめられずに借金を繰り返し、いずれ支払いができなくなってしまう、最悪の場合カード破産してしまうということもあり得ますので、リボ払いはくれぐれも使いすぎないようにしましょう。
もっと言えば、申し込む前はリボ払いを「ない」状態にしておくのが、よりおすすめです。
クレジットカードの増枠審査に落ちてしまう原因とは?
クレジットカードの増枠審査を受けたけれど落ちてしまったという方は、次の原因が考えられます。
増枠審査への対策と一部重複しますが、あくまでこちらは「原因」を挙げているものですので、重なってしまう部分はおさらいという意味も込めてご覧ください。
- キャッシング枠の総量規制にひっかかってしまう
- 過去に延滞や支払い遅延がある
- 普段あまりクレジットカードを利用していない
- 短期間に複数のカードへの申し込みがある
1.キャッシング枠の総量規制にひっかかってしまう
キャッシング枠はクレジットカードのショッピング枠とは扱いが異なり、法律で「総量規制」の対象になっています。
具体的には、キャッシング枠の借り入れ(利用限度額)が年収の3分の1を超える借り入れはできないと決められており、これは複数社の「合算」ですので、ある会社で総量規制にひっかかっても他の会社ではOKということはありえません。
つまり、年収300万円の方ですと、他社カードを合わせても合計「100万円」までしかキャッシング枠を設けられないということですね。
実際に借り入れをしていなくても、枠があるだけで「借り入れしている」とみなされるため、既に持っているクレジットカードのキャッシング枠合計が100万円であれば、「キャッシング枠」の増枠はできないため、覚えておきましょう。
いくらクレヒスが良い方でも、法律で定められていてはどうしようもありませんので、あきらめて銀行カードローンなどを利用したほうがおすすめです。
どうしても1枚のカードで枠を増やしたいのであれば、別のクレジットカードを解約するなどしてキャッシング枠を空けるという手段もありますので、困ったらそちらを試してみてくださいね。
2.過去に延滞や支払い遅延がある
増枠審査は「クレヒス」を重視する傾向があるので、過去に延滞や支払い遅延を起こしていれば、当然審査落ちする可能性が高くなります。
審査に通るための対策でもお話ししましたが、お金は借りたら期日までに返す、という「当たり前」のことを徹底しなくてはいけません。
クレジットやローンのような「信用取引」は、文字通り「信用の上に成り立つ」ものですから、信用に値しない人物ではお金は借りられないと思っておいた方がいいでしょう。
「少しくらい大丈夫だろう」という気持ちで延滞を繰り返してしまうような方は、信用がなくなってしまい、クレジットカードが使えなくなることもありますので、気をつけてください。
3.普段あまりクレジットカードを利用していない
普段あまり増枠申請をしたクレジットカードを利用していないと、せっかく増枠しても使ってもらえない、もしくは急に枠を増やすと一度にたくさん使ってお金を返してくれなくなる可能性があると判断され、増枠審査に落ちてしまうこともあります。
やはり普段からしっかり使ってくれている「優良顧客」なら枠を少しくらい増やしても問題はないと審査に通ることもありますが、使っていないものをいきなり増やせというのは不審に思われてしまいます。
そうならないためにも、いずれ増枠申請をするクレジットカードは普段からまめに使うように心がけてください。
4.短期間に複数のカードへの申し込みがある
クレジットカード増枠申請を受け、クレヒスを確認したら短期間に複数社へのカード申し込みがあるとなれば、普通は「金銭的に困っている」可能性が出てくると思います。
クレジットカードの審査でも同じことで、増枠審査は「さらにたくさん借りたい」という意思表示でもありますので、こちらに他意が無くてもより警戒される原因を作ってしまいます。
増枠審査であれ、クレジットカードの申し込み審査であれ、大切なのは「安定して真面目に使ってくれそうだ」という印象を与えることですから、少しでも疑われてしまうようなふるまいは避けたほうが無難です。
たまたま新たなクレジットカードが欲しかったとしても、増枠審査の後にするなど、時期をずらす工夫をしましょう。
一時的な出費なら「一時増枠」がおすすめ
増枠審査についてしれば知るほど、「急いで枠を増やすメリット」があまりなさそうだと感じている方も多いと思います。
ですが、海外出張や大きな買い物など、「一時的に枠を増やせたらな」というシーンはあるでしょう。
そういったときには、素直にクレジットカード会社のカスタマーサポートに電話をして、事情を話して相談するのがおすすめです。
クレジットカードは「一時増枠」も可能ですので(もちろん問題がない顧客のみ)、「常に増枠」の審査を受けるよりもスムーズに話が進むことも多くあります。
ここぞ、というときに増枠してもらうことはむしろ得ですので、一時的に増やしたい時はぜひ「一時増枠」の制度を活用しましょう。
まとめ|クレジットカードの増枠審査は信用が大切
クレジットカードを使っていく上で利用限度額が足りないときには、「増枠申請」をしてみるのも一つの手段です。
増枠申請をした後は、本当に増枠しても大丈夫かなどの「審査」が行われ、内容としては「認められている枠よりも増やす」のですから、普通にクレジットカードを作るよりもやや「難しい」と考えておいたほうがいいでしょう。
特に、キャッシング枠は総量規制の影響でそもそも「枠が法的に増やせない」こともあるため、注意が必要です。
基本的には信用度が上がれば枠は大きくなっていくものですが、どうしても審査を受ける際は、ぜひ記事で解説した「対策」をしっかりととり、自分の希望が通るように工夫してみてくださいね。
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