家賃の支払いにクレジットカードを使うメリットと注意点
家賃の支払いといえば、銀行振込か、口座からの引き落としが一般的となっています。
しかし、キャッシュレス化の進む中、日常のお買い物で利用するクレジットカードで家賃の支払いができたら……と思う方も多いのではないでしょうか。
大きな金額となりやすい家賃の支払いで、ポイントやマイルが貯められたら、嬉しいですよね。
この記事では、クレジットカードを利用した家賃の支払いについて、メリットや注意点、クレジットカード払いが可能な物件の探し方等について解説しています。
クレジットカードを利用して家賃の支払いをお得にしたい、という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
家賃の支払いにクレジットカードが使えるのは一部のみ
結論から言うと、家賃の支払いでクレジットカードが使える物件というのは賃貸物件のうち、ごく一部となっています。
家賃の支払いにおけるクレジットカード決済対応の低さの原因となっているのは、クレジットカード決済導入後に必要となる決済手数料にあります。
クレジットカード決済を導入した場合、決済手数料を負担するのは貸主(賃貸オーナー)であり、借主やカード会社ではありません。
そのため、貸主は決済手数料を支払うと、実質家賃として受け取れる金額が減ることとなり、導入を渋っているケースが多いとされています。決済手数料の負担が、クレジットカードでの家賃支払い可能物件を少なくしている要因とも言えるでしょう。
家賃がクレジットカード決済できない物件が多いのは「手数料負担」があることが要因のひとつ
とはいえ、クレジットカード普及率が上がっていく現代では、少しずつクレジットカード払いに対応している物件も増えていくのでは、と予想されています。
クレジットカードの決済手数料がデメリットとなる反面、カード払いになれば、家賃を必ず入金されるようになるメリットがあるためです。
個人オーナーではまだ普及率が高くなる可能性は低くありますが、規模の大きな管理会社であれば、今後家賃のクレジットカード払いに対応した物件が増えていく可能性はあるでしょう。
家賃の支払いをクレジットカードで行うメリット
ここでは、クレジットカードで家賃を支払うメリットについて解説しています。
今後クレジットカードで家賃を支払いたい、家賃を少しでお得に支払えたら、と思う方はぜひ参考にしてみてくださいね。
家賃の支払いをクレジットカードで行うメリット
- ポイントやマイルが貯められる
- 支払い忘れを防げる、手間がない
- キャッシュフローが安定する
1.ポイントやマイルが貯められる
クレジットカードを利用する最大のメリットとも言えるのが、支払い金額分のポイントが貯められること。
例えば、ポイント還元率1.0%のクレジットカードを使い、家賃7万円の支払いをした場合、1ヶ月で700ポイントが貯まり、年間では8,400ポイント貯まります。
貯めたポイントの活用でお得にショッピングが出来たり、マイルを貯めて旅行へ行けたりするなど、ポイントの活用先が増え、毎日の充実度が高まりますよ。
現金支払いでは一切受けられないポイント還元が受けられる、というのは、クレジットカードを利用する大きなメリットと言えます。
2.支払い忘れを防げる、手間がない
口座引き落としや指定口座への振込の場合、支払い日までに必ず支払い手続きをする必要や手間がありますよね。
忙しい毎日に追われ、うっかり支払い期日をすぎてしまうこともあるかと思います。
クレジットカードで家賃を支払えば、自動的に決済されるため、家賃滞納のリスクを回避できるだけでなく、支払いの手間も無くなります。忙しい方にとっては非常に大きなメリットと言えますね。
3.キャッシュフローが安定する
家賃の支払いに使うクレジットカードを電気・水道・ガスなどの支払いと同一のクレジットカードを使えば、出て行くお金を一箇所にまとめて管理できるようになります。
毎月のお金の管理が楽になるだけでなく、引き落とし日が統一されお金の出るタイミングを揃えられます。
月に何度もお金が出ていくことがなく、キャッシュフローが安定するため、お金の管理がしやすくなるのは嬉しいポイントですね。
家賃支払いにおすすめのクレジットカード!国内三大国際ブランド別に解説
家賃の支払いに対応している仲介会社でも、全ての国際ブランドに対応しているわけではありません。
また、家賃の支払いは高額になることも多いため、利用限度額が少ないカードでは日常の利用に支障が出てしまう可能性があります。
ここでは、国内三大国際ブランドであるJCB・VISA・MasterCardのカードのうち、家賃支払いにおすすめの利用限度額の大きいクレジットカードをご紹介します。
家賃をクレジットカードで支払いたい、という方は、ぜひ参考にして見てくださいね。
1.JCBゴールド
年会費 (初年度) |
無料 | 年会費 (2年目) |
11,000円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 0.5%〜5.0%※最大還元率はJCB PREMO(or nanacoポイント)に交換した場合 | 発行日数 | 約1週間でお届け |
JCBゴールドは、日本唯一の国際ブランドであるJCBが発行するプロパーゴールドカード。
利用限度額は、最高300万円と大きく設けられているため、高額となりがちな家賃の支払いに利用しても、日常利用に支障が出にくくなっています。
JCBゴールドは、1,000円の利用につき1ポイント(1ポイント=5円相当)たまり基本0.5%還元と一般的な還元率となっています。年間利用合計金額により、翌年のボーナスポイントが得られるポイントシステムです。
利用金額に応じて設けられているランクが上がれば、次年度のOkiDokiボーナスアップ特典を受けることができます。
家賃や日常の決済をまとめてボーナスポイントがもらえる!利用限度額も多くて安心
家賃のみでなく、日常の利用や光熱費等の支払いをJCBゴールドにまとめれば、年間利用金額は上がり、受けられるボーナスポイントも大きくなります。
そのほか、ゴールドカードらしい最高1億円の海外旅行傷害保険をはじめとする手厚い保険の付帯や、空港ラウンジサービス、手荷物宅配サービスの付帯のほか、グルメ優待サービスなどのT&E優待も充実しています。
JCBゴールドは、家賃支払いに対応しているだけでなく、高いステータス性と充実した内容で、ワンランク上のサービスを受けられるおすすめの1枚です。
2.三井住友カード(ゴールド)
年会費 (初年度) |
無料 | 年会費 (2年目) |
11,000円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 0.5%〜1.0% | 発行日数 | 最短3営業日 |
三井住友カード(ゴールド)は、安心と信頼の三井住友カードが発行するゴールドカードで、VISAの代表格とされる、高いステータスを持つ1枚。
利用限度額は最高200万円で、日常の利用に加え、家賃の支払いをしても支障なく利用できるだけの余裕があります。
三井住友カード(ゴールド)のポイントシステムは、1,000円の利用につき1ポイント(1ポイント=5円相当)のワールドプレゼントが獲得でき、還元率は0.5%とステータスカードとしては一般的な還元率となっています。
また、三井住友カード(ゴールド)は、年間利用金額に応じたボーナスポイントシステムがありますので、家賃支払いへの利用で利用金額が大きくなれば、翌年のポイントがたまりやすくなります。
安心と信頼の銀行系ゴールドカード。利用限度額もゆとりがあり家賃支払いに最適
そのほか、空港ラウンジサービスや、無料健康相談サービスドクターコール24、Table Check、最高5,000万円の海外・国内旅行傷害保険(家族特約付き)で付帯するなど、ステータスカードとして十分な特典が付帯しています。
VISAカード対応の家賃支払い用カードを探している、という方は、安心と信頼の三井住友カード(ゴールド)がおすすめです。
3.dカードゴールド
年会費 (初年度) |
11,000円(税込) | 年会費 (2年目) |
11,000円(税込) |
---|---|---|---|
還元率 | 1.00%〜10.0% | 発行日数 | 最短5営業日 |
dカードゴールドは、NTTドコモが発行するクレジットカード。
発行ブランドはVISAまたはMasterCardの2ブランドからお好きな方を選べます。
dカードのポイントシステムでは、100円の利用につき1ポイント(還元率1.0%)dポイントが付与され、高い還元率となっています。
利用限度額が大きく安心!ゴールドカードとして欲しい要素をしっかり備えたお得な高還元率カード
利用限度額は10万円〜最高300万円となっており、家賃支払いに利用しても支障なく利用できるだけの高い限度額で、安心して家賃の支払い・日常利用ができます。
そのほか、空港ラウンジサービス、最高1億円の海外旅行保険をはじめとする手厚い旅行保険、最高300万円のお買い物安心保険が付帯しています。
dカードゴールドは、MasterCardブランドの家賃支払い用クレジトカードを探している方に、おすすめの高還元率な1枚です。
クレジットカード支払いに対応する物件の探し方
クレジットカード支払いに対応している賃貸物件はごく一部となっており、一般的な賃貸物件をしらみつぶしに探していては、なかなか見つかりません。
ここでは、クレジットカード支払いに対応している物件の探し方をご紹介します。
家賃をクレジットカードで支払いたい、クレジットカード払いに対応している物件を探している、という方は参考にしてみてくださいね。
クレジットカード支払い対応の物件の探し方
- 仲介会社に直接問い合わせる
- 仲介会社の公式サイトで検索をする
1.仲介会社に直接問い合わせる
クレジットカード支払いに対応した物件は限られているため、なかなか見つけることができません。手っ取り早く知りたい場合は、仲介会社に問い合わせてみましょう。
クレジットカード対応物件をその場で見ることはできませんが、物件の有無の確認が可能です。
条件を提示して問い合わせれば、希望地域に対応物件があるかどうか、スムーズに確認できますよ。
2.仲介会社の公式サイトで検索する
クレジットカードを利用した家賃支払いに対応している物件を探すのであれば、やはり仲介会社のサイト利用が一番便利でしょう。
地域や間取りなどの希望条件を入力することはもちろん、クレジットカード払いに対応している物件に絞って検索することができるため、簡単に探すことができます。
また、サイトによっては、クレジットカード払い対応物件のみを専門に扱う特集ページがあるサイトもあり、スムーズに物件を探せますよ。
ここでは、大手物件検索サイトである「大東建託(いい部屋ネット)」を例に、インターネットでのクレジットカード払いに対応している物件の探し方を解説します。
大手仲介会社「大東建託」の検索サイト利用の一例
「いい部屋ネット大東建託」を例に、エリアを絞ったクレジットカード対応物件の探し方を解説します。
大東建託でクレジットカード対応物件を探す手順
- 大東建託公式サイトを開き都道府県を選択する
- 検索方法(エリアから選択する)を選ぶ
- 希望エリアを選択し「この条件で検索する」をクリック
- 詳細条件に「クレジット対応物件」追加し、検索する
- クレジット対応物件の一覧が表示される
上記5つの手順でクレジットカード対応物件の検索が可能です。
エリア検索以外にも、路線や駅、地図や学校名から検索することもできます。
なお、大東建託の公式検索サイトでは、「クレジットカードで契約金・家賃が支払える」という特集ページが組まれていることもあるため、サイト下部の特集ページから直接クレジットカード対応物件をすぐに探すことができますよ。
なお、全ての仲介業者に特集ページが組まれている訳ではありません。仲介会社サイトにより異なりますので、自分の使いやすいサイトでもチェックしてみましょう。
クレジットカードで家賃を支払う際の注意点
家賃をクレジットカードで支払えれば、ポイント還元によりお得になるだけではなく、便利になりますよね。
しかし、注意点を把握せずクレジットカードで家賃を払ってしまうと、損してしまうケースもあります。
ここでは、家賃をクレジットカードで支払う場合の注意点を解説しています。
クレジットカードで家賃を支払っている方、これからクレジットカードで家賃を支払いたい、という方は、注意点もしっかり把握しておきましょう。
クレジットカードで家賃を支払う際の注意点
- クレジットカード払いに対応していない物件がほとんど
- 家賃に手数料が上乗せされているケースも
- 指定されたクレジットカードでしか支払えない会社がある
- 「家賃はポイント対象外」となることも
1.クレジットカード払いに対応していない物件がほとんど
先にも解説したように、現在家賃の支払いにクレジットカードが使える、という物件は極端に数が少なくなっています。
多くの賃貸物件から選ぶことが難しくなり、立地や間取りなど希望通りの物件を探しにくいかもしれません。
クレジットカード払い対応を優先しすぎて、いざ生活を始めると不便に感じる、というケースがないとは言い切れません。
クレジットカード支払い対応物件を探す際には、最重要項目がどこであるかをしっかり見極めて探すようにしましょう。
2.家賃に手数料が上乗せされているケースも
クレジットカード決済の手数料は、カード決済を導入している会社側が支払うことになっています。
先にも解説しましたが、クレジットカード支払いに対応している物件が少ない理由の一つとなっています。
そのため、決済手数料を支払っても利益が出るように、決済手数料が上乗せされた家賃設定となっている場合があります。
家賃に含まれているため、一見わかりませんが、近隣の物件との家賃を比較して、相場よりも高いという場合には、決済手数料が上乗せされているかもしれません。
上乗せされた家賃を支払っていては、カード利用によるポイント獲得の意味がなくなってしまいます。
物件を選ぶ際には、クレジットカードに対応しているかだけでなく、家賃に決済手数料の上乗せがされていないか、よく比較し、吟味しましょう。
3.指定されたクレジットカードでしか支払えない会社がある
クレジットカード支払いに対応している物件があったとしても、すべての仲介会社において全てのクレジットカードブランドが利用できるとは限りません。指定クレジットカード以外は支払い不可という会社もあります。
指定クレジットカードのみ支払い可能の場合、指定カードを保有していれば良いですが、発行しなければクレジットカードで家賃を支払うことができません。
指定カードを保有していない場合、指定クレジットカードを発行する必要があるか、家賃支払い以外にも活用できるか、などしっかり考える必要があります。
クレジットカード払いに対応している物件を見つけたら、対応しているクレジットカードを確認・検討するようにしましょう。
4.「家賃はポイント対象外」となることも
家賃の支払いでお得にポイントが貯まる、と解説してきましたが、実は、家賃の支払いはポイント対象外となる場合もあります。
これは仲介業者に関係なく、カード発行会社やクレジットカードの種類により異なりますので、事前に確認しておく必要があります。
また、家賃とともに支払うことの多い公益費や駐車場代などにおいても、カード会社によりポイント付与の対象は異なります。
家賃支払いにクレジットカードを登録する前に、しっかり確認しておきましょう。
思っていたより獲得ポイントが少ないな……という場合には、ポイント対象外となっているかもしれません。
クレジットカードで家賃を支払える便利さを重視するだけではなく、お得にポイントを貯めたい、という方は、しっかりチェックしておくのが良いですね。
クレジットカード対応の物件はまだまだ少ない!詳細をしっかり確認してお得に家賃の支払いをしよう
家賃の支払いといえば、まだまだ口座振替か銀行振込が一般的であり、クレジットカードに対応している物件はごく一部となっています。
とはいえ、高額となりやすい家賃の支払いが、ポイント還元によりお得になったり、期日忘れを防げたりするのはクレジトカードで家賃を支払う大きなメリット。
家賃をクレジットカードで支払う際には、いくつかの注意点があるため、対象クレジットカードなどの詳細情報を、しっかり確認するようにしましょう。
高額になりやすい家賃の支払いも、クレジットカードを活用して、よりお得かつ便利に、支払えると良いですね。
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