カードローンの利用限度額とは? 知っておきたい大体の目安と増額方法を解説!
カードローンには利用限度額というものが設けられています。利用者はこの利用限度額の中で融資を受けることが可能です。
利用限度額は利用者の年収や信用情報によって左右されますから、カードローン会社からの決定通知を受けるまでは具体的な数値を知ることはできません。しかし、おおまかな目安を事前に知っておくことは可能です。
この記事では、カードローンの利用限度額の目安はいくらぐらいで、納得できない場合はどうすれば限度額をあげてもらえるのか、といった利用限度額に関する覚えておきたい知識をご紹介します!
この記事で分かること
カードローンの利用限度額とは?
利用限度額とは自由に借入できる範囲のこと!
カードローンの利用限度額とは、現段階で自由に借りることができる最大の金額のことを意味します。カードローンの利用者はこの限度額の範囲内であれば何度でも繰り返し自由に借入が可能です。
この利用限度額は、利用者の年収や信用情報によって決定されます。カードローンを申込むと審査を受けることになりますが、その審査の結果として「利用限度額」が通知されます。
カードローンの利用限度額の目安とは?
利用限度額とはどれくらいの金額が設定されるものなのでしょうか?カードローンの公式サイトなどには、カードローン会社各社の「最高利用限度額」が記載されています。
主要カードローン会社の最高利用限度額
カードローン会社名 | 最高利用限度額 |
---|---|
オリックス銀行カードローン | 最大800万円 |
アコム | 最大800万円 |
プロミス | 最大500万円 |
アイフル | 最大800万円 |
SMBCモビット | 最大800万円 |
三菱UFJ銀行カードローン | 最大500万円 |
三井住友銀行カードローン | 最大800万円 |
みずほ銀行カードローン | 最大800万円 |
新生銀行カードローン レイク | 最大500万円 |
ジャパンネット銀行 ネットキャッシング | 最大1,000万円 |
住信SBIネット銀行カードローン | 最大1,200万円 |
ソニー銀行カードローン | 最大800万円 |
楽天銀行カードローン | 最大800万円 |
じぶん銀行カードローン | 最大800万円 |
ただし、これらの最高利用限度額のぎりぎりまで借りられる利用者は稀です。さらに、この最高利用限度額が高いからといって、審査がゆるくて、高い利用限度額が付きやすいといったこともないようです。
消費者金融カードローンは年収の1/3程度
では、自分自身の利用限度額をどのくらいと考えたらいいかといいますと、アコムやアイフルといった「消費者金融カードローン」の場合は、大体「年収の1/3程度」が目安となってくると考えると良いでしょう。
なぜ、年収の1/3かというとこれは「総量規制」という貸金業法によって、貸金業者は利用者に年収の1/3以上を貸してはならないと決められているからです。アコムやアイフルといった消費者金融のカードローンは貸金業者です。そのため、この法律に従わなくてはならないので、1/3以上を利用者に融資することができません。
アイフルなどを利用する場合は、年収の1/3以上は借りられないのだな、と考えておくと間違いありません。
銀行カードローンも年収の1/3程度が目安
楽天銀行カードローンといったカードローンは、「銀行」が融資を行うので、「貸金業者」ではありません。そのため、貸金業法に従う必要もなく、年収の1/3以上を貸したとしても総量規制の違反にはなりません。
ただ、理論上においては、銀行カードローンは利用者にいくらでもお金を貸すことができるのですが、銀行カードローンも貸し倒れを防ぐ目的で、年収の1/3を意識していて、1/3程度を利用限度額に設定しているようです。
カードローンの利用限度額の増減に影響するものとは?
年収が仮に90万円あれば、年収の1/3にあたる30万円までは借入可能ということになります。しかし、年収が90万円あれば誰でも限度額が30万円に設定されるというものではないのです。年収の1/3未満の利用限度額が設定されることもあります。
利用限度額は、申込をした人の働き方や他社借入状況や過去の借入実績なども考慮して設定されていきます。ですから、同じ会社に勤めていて収入が同額でも、利用限度額が大きく異なることもありえるのです。
利用限度額の増減に影響するものとしては以下の3つがあります。
返済能力
返済能力とは、お金を返せる能力や安定性がどれほどあるかということです。返済能力を判断する上で、重視されるのは「年収」です。年収が高ければ高いほど返済能力は高いと評価されるのです。
ただし、年収が高くとも職業が「水商売」などの場合は、返済能力は低いと見なされます。そのような職業は、離職率が高く、収入が不安定であったりするからです。これらに加えて、住宅環境や勤めている会社の知名度なども考慮しつつ、返済能力が低いか高いか判断されていきます。
他社借入状況
年収といった返済能力の他に、他社の借入状況も限度額に影響をしてきます。年収がいくら高くても他社から既にいくらか借入をしていて、返済中ならば限度額は低くなります。
カードローン会社の規定
利用限度額の設定のされ方は、カードローン会社によって違いが生じる傾向にあります。申込者の情報を総合的に判断して限度額を決定するカードローン会社があったり、年収だけで ある程度の金額を決めてしまうカードローン会社もあったりします。
さらに、カードローン会社によっては、あらかじめ限度額を、年収が100万円の人なら20万円まで、年収が300万円ならば60万円まで、といったように決定している場合もあります。このようなカードローン会社の場合は、どんなに年収が高く、他社から借入もなく、返済能力があっても、あらかじめ設定されている以上の限度額にはならないのです。
主婦や年収が不安定な方のカードローンの利用限度額とは?
ここまでは、年収がある程度は保障されている方の限度額の目安を確認してきました。
では、収入が安定しないフリーターや収入のない主婦や学生の場合は、どのくらいの利用限度額が設定されるのでしょうか? 確認していきましょう。
フリーターの場合
基本的にカードローンは、フリーターやアルバイトでも利用することが可能です。ただし、安定した年収のある正社員と比べるとフリーターは、収入が不安定であると見なされて、返済能力が低いと評価されがちです。
そのため、年収が100万円あったとしても、その1/3の33万円程度を借りられるのは稀です。初回は、「5~10万円」の限度額での融資になる場合が多いようです。ただし、高い収入があって、安定性を証明できた場合は、この限りではありません。その場合は、年収の1/3程度の限度額が設定されます。
学生の場合
満20歳を超えている学生ならばカードローンの利用が可能です。ただし、学生の本業はあくまで「学業」にあります。フルタイムで働き 仕事を本業としている社会人と比べると返済能力は低いと見なされがちといえます。
そのため、学生の場合は、アルバイトによる収入がかなり高い場合でも50万円以上の限度額は設定されない傾向にあるようです。100万円程度のアルバイト収入があったとしても、フリーター同様に「5~10万円程度」の限度額が設定されることが多いようです。
専業主婦(主夫)の場合
専業主婦(主夫)もカードローンの利用が可能です。専業主婦の場合は配偶者の収入によって限度額が設定されます。
たとえば、配偶者の年収が300万円だったとすれば、総量規制の影響で1/3が上限となり、100万円以下で限度額が設定されることになります。ただし、年収の1/3の金額の満額が借りられることは、まずありえません。
専業主婦にも融資を行っているカードローン会社の限度額を一覧にまとめました。
カードローン名 | 専業主婦の限度額 |
---|---|
楽天銀行カードローン | 50万円 |
ソニー銀行カードローン | 審査により決定される |
みずほ銀行カードローン | 30万円 |
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | 30万円 |
セブン銀行カードローン | 50万円 |
新生銀行カードローン レイク | 審査により決定される |
横浜銀行カードローン | 審査により決定される |
三井住友銀行カードローン | 審査により決定される |
ジャパンネット銀行 | 審査により決定される |
専業主婦の場合は 配偶者の給与のみが収入源であり、この給与から生活費や住宅ローンなどの支払をしなくてはなりません。そのため、返済能力が低いと見なされて上記の表のように大体30万円~50万円程度で限度額が設定されるようです。
カードローンの利用限度額は増額可能
フリーターや専業主婦などで利用限度額が低く設定されたとしても、悲観する必要はありません。カードローンの利用限度額は一度決まってしまうと一生変わらないというものではありません。
「増額審査」という審査を受けることで、利用限度額をあげていくこともできるのです。
複数のカードローンを利用するより増額審査をした方がお得!
現在利用中のカードローンの限度額以上のお金が必要になってきた場合、他社のカードローン会社からもお金を借りて、より多くのお金を借りられるようにする方法があります。
しかし、他社のカードローンの利用をスタートするよりも、利用中のカードローンに増額の申請をした方がお得です。
なぜなら、金利というものは利用額が低いほど高く設定される傾向にあるからです。
- 借りる金額が低い←金利が高い!
- 借りる金額が高い←金利は低い!
90万円のお金を借りる場合でも、限度額が30万円のカードローンを三つ利用して、合計で90万円を借りる場合と、限度額90万円のカードローン一つを利用して借りる場合では、同じお金でも金利がかなり安くなります。
金利が少し変わるだけでも月々の返済は楽になりますから、複数のカードローンを利用するよりも増額を申し込んだほうがお得なのです。
増額審査の結果、利用停止になることも!
増額審査とは、受ければ必ず限度額をあげてもらえるものではありません!増額審査とは、再審査をしてもらうということです。審査の結果が悪かった場合は、減額や利用停止になることもありえます。
特に、以下の4つに該当しているのならば、増額審査への申込は止めましょう!
- 他社からも多く借りていて総量規制の金額をオーバーしている
- 転職により勤続年数が下がっている
- 年収が以前よりも低くなっている
- 他社のカードローンで延滞などの金融事故が起きている
このような状況にあるのならば、まずは自身の状況を立て直し、どうしてもお金が必要ならば他社のカードローン利用を検討しましょう。
利用限度額増額の流れ
利用限度額の増額方法は下記の2種があります。
- カードローン会社から「増額」を勧められる。
- 利用者本人が増額審査を申請して増額する。
借りたお金をきちんと返したり年収が著しく向上したりすると、①のようにカードローン会社から増額を勧められる場合があります。その場合は、カードローン会社からの案内に従って増額をしていけば増額可能です。
次に、②の場合は、下記のような流れで増額の申請を行います。
増額申込
ATMや会員メニュー、電話や店頭で増額の申請を行う。
審査
増額の際にも新規契約時のように信用情報に問い合わせたり審査担当者のチェックなどの審査が行われます。
審査結果通知
審査の結果が届きます。限度額が変わらないこともありますし、さらには、限度額が減らされてしまうこともあります。
カードローンの利用限度額増額の3つの条件
利用限度額を増額してもらえる条件とは、下記の3つがあります。もしも、下記の3つに当てはまっているのならば、自信を持って増額を申し込むといいでしょう。
契約時から収入が増えていること
カードローンの限度額は、利用者の収入に比例する形で増えていきます。増額審査のときも、収入が審査の重要な判断材料になってきます。
収入が増えたのであれば、それだけ返済能力が高くなったということですから、それに伴い限度額も増額してもらえるのです。加えて、カードローンの利用開始時は収入に比して、やや少な目の限度額が設定される傾向にあります。
ですから、利用限度額増額申請をすると、自分で思っていた以上の増額をしてもらえることもあるようです。
支払の延滞などの金融事故がないこと
カードローンの利用を始めて、借りたお金を間違いなく返済できてきたのならば利用限度額の増額が可能です。
逆に、利用を始めてから支払の延滞といった「金融事故」を起こしてしまっているのならば「今の利用限度額でも返済が危ういのに、限度額を引き上げるのは危険だ」と判断されて、増額審査に落とされてしまうのです。
また、仮に増額審査を受けるカードローンが無事故であっても、他社のカードローンなどで事故歴があると、そのことも影響しますから注意が必要です。
カードローンを契約して1年以上経っていること
カードローンの増額審査においては収入といった社会的な要素だけでなく、そのカードローン会社との「信用関係」も大切な審査要素になってきます。契約してからそのカードローンに対して誠実で誠意ある対応をしてきたかという「利用実績」が重要になってくるのです。
そのため、契約してから早い段階では、増額審査で希望通りに増額してもらうことはできません。利用者が信用できるか否かを判断する材料がないからです。最低でも契約してから1年以上経過していて、その期間中に 延滞などをせずに誠実な対応をしていれば、増額をしてもらうことが可能です。
まとめ カードローンの利用限度額に納得ができないなら増額申請をしよう!
カードローンの利用限度額は大体年収の1/3程度に設定されます。しかし、利用限度額は「返済能力」「他社借入状況」「カードローン会社の規定」といった要素が絡み合って決定されますから、「必ず年収の1/3は借りられる」ということはありません。
また、収入が不安定なフリーターや学生、収入のない専業主婦の限度額の目安は下記の通りです。
- フリーターの限度額=5~10万円
- 学生の場合=5~10万円
- 専業主婦(主夫)=30万円~50万円
仮に、カードローンの利用限度額に納得がいかず、利用限度額をあげて欲しい場合は「増額申請」をすることで、限度額があがることもあります。ただし、それには下記の3点をみたしている必要があります。
- 契約時から収入が増えていること
- 支払の延滞などの金融事故がないこと
- カードローンを契約して1年以上経っていること
この条件を満たしていない場合は、増額が難しく、逆に利用限度額が下がってしまうこともあるので注意が必要です。
カードローンの利用限度額をあげたいのならば、まずは、今使っているカードローンのお金をきちんと返済するなど誠実な対応を心掛けて、信頼実績を積むことが重要だといえるでしょう。