消費者金融での借金返済、延滞・滞納するとどうなる?返済できない場合どうする?
消費者金融カードローンで借入している方の中には、
「消費者金融カードローンへの返済が苦しいけれど、滞納してしまうと何かペナルティがある?」
「長期間、消費者金融へ延滞・滞納すると、どうなってしまうの?」
など、借入の返済に遅れてしまうとどうなってしまうのか、気になる方もいるでしょう。
そこで本記事では、「消費者金融の借金返済時に延滞や滞納するとどうなるのか」、「信用情報がブラックになるとペナルティがあるのか」、「消費者金融へ延滞や滞納しそうな時はどうすれば良いのか」など、詳しく解説していきます。
この記事で分かること
消費者金融の返済を延滞・滞納するとどうなるかを段階順で解説
借金を延滞や滞納してしまうと、借金の滞納期間などにより、消費者金融の対応が段階的に変わっていきます。順を追って確認していきましょう。
消費者金融の借金返済を延滞・滞納するとどうなるのか
- 消費者金融から借金返済の電話、自宅に督促状が届く
- 消費者金融への遅延損害金が発生
- 61日以上滞納すると借金の一括返済を求められる
- 信用情報にブラックの履歴が残る
- 裁判が行われて強制執行(差し押さえ)を受ける
上の1〜5について、詳しく見ていきます。
消費者金融から借金返済の電話、自宅に督促状が届く
消費者金融カードローンの借金の返済を延滞・滞納してしまうと、自宅に消費者金融から督促の電話が掛かって来たり、自宅に督促のハガキ(督促状)が届きます。
自宅に督促状が届く可能性があるため、同居する両親などにカードローンの利用がバレてしまう恐れがある点に注意してください。
この時、消費者金融へ「借金返済に遅れた理由を説明し、いつまでに支払うかを約束」する、または「滞納していた借金を返済」すれば、これ以降何らかの処置が取られることはありません。
消費者金融から督促があったら、速やかに「滞納した借金を返済する」ようにしましょう。
消費者金融への遅延損害金が発生
なお、消費者金融カードローンへの借金返済が期日より1日でも遅れてしまうと、「遅延損害金(返済遅れに対する違反金、罰金)」が発生します。
各消費者金融が設定している遅延損害金は、次の通りです。
カードローン名 | 遅延損害金 |
---|---|
アコム | 20.0% |
アイフル | 20.0% |
プロミス | 20.0% |
SMBCモビット | 20.0% |
レイクALSA | 20.0% |
各消費者金融の遅延損害金は、いずれも借入残高の20.0%となっていて、1日でも返済に遅れてしまうと、日割り計算で遅延損害金の支払い義務が発生します。
61日以上滞納すると借金の一括返済を求められる
もし、督促の電話や自宅に督促状が届いても、支払いに応じなければ、通常61日以上滞納した後に、内容証明郵便で「借金の一括返済を求める書類」が届きます。
この内容証明郵便が届くのは、借金滞納による裁判を起こされる直前のタイミングです。
このため、内容証明郵便が来たら、家族や親戚などからお金を借りて、必ず借金を一括返済するようにしてください。
信用情報にブラックの履歴が残る
なお滞納から、61日以上、または、3ヶ月以上経過した時点で、信用情報に異動情報(=ブラック履歴)が残されてしまう点に注意してください。
裁判が行われて強制執行(差し押さえ)を受ける
電話での督促や、内容証明で届く「借金の一括返済」に応じなければ、消費者金融(債権者)から裁判を起こされます。
裁判で判決が出た後は、強制執行(預貯金や有価証券、給与などの差し押さえ)が行われます。
ただし、全財産を差し押さえられてしまうと、その後の生活が非常に困難となってしまうため、大抵の方は裁判を起こされる前に、弁護士や司法書士に相談して「債務整理」を行うケースも多いようです。
消費者金融での借金滞納者が行う債務整理とは?
消費者金融の借金を長期延滞している方が行う「債務整理」には、いくつかの種類があります。
債務整理の種類 | 特徴 |
---|---|
任意整理 | 消費者金融などの債権者と話し合いを行い、借金の返済方法を決定する手続き。 任意整理を行うとそれ以降の利息は発生しません。 |
自己破産 | 裁判所を通じて借金を免除してもらう手続き。 官報への掲載あり。 借金の返済義務はなくなりますが、家や車などの資産は、借金と引き換えに処分されるので注意が必要です。 |
個人再生 | 裁判所を通じて債務を5分の1ほどに削減してもらう手続き。 官報への掲載あり。 手続きが煩雑になる傾向がある。 |
消費者金融カードローンの借金が返済できなくなってしまった時には債務整理により、借金の整理を行いますが、いずれも「信用情報に異動情報(=ブラック履歴)」が残り、普段の生活に支障をきたしてしまう危険性があります。
延滞・滞納、債務整理で信用情報がブラックになるとどうなる?
先ほどの項目で「61日または3ヶ月以上の滞納」や「債務整理」を行うと、信用情報に異動情報が残されると解説しました。
実際に信用情報がブラックになると、どのようなペナルティが課せられるのかを紹介します。
信用情報がブラックになると契約できなくなるサービス(一例)
- カードローン
- クレジットカード
- 住宅ローン
- マイカーローン
- ブライダルローンなどの各種目的別ローン
- スマホの分割払い購入
など
信用情報がブラックになると、これらのサービスの審査に通過できず、利用できなくなります。
また、クレジットカードやローンの利用ができないため、数万円〜数十万円の高価な物を購入するときや、車、住宅などを購入する際には、「現金払い」しかできなくなるため、信用情報がブラックになると生活が非常に不便となってしまうでしょう。
信用情報のブラック履歴が消えるのは5年〜10年後
なお、信用情報がブラックになると、5年〜10年間は「ブラック履歴」が消えません。また、ブラック履歴が残される期間は、信用情報を管理する信用情報機関により異なります。
信用情報機関 | 記録される情報 | 記録が残される期間 |
---|---|---|
CIC | 長期延滞、自己破産 | 滞納が解消されてから5年 |
JICC | 長期延滞、任意整理、個人再生、自己破産 | 滞納が解消されてから5年 |
全国銀行協会(全国銀行個人信用情報センター) | 長期延滞、任意整理、個人再生、自己破産 | 滞納が解消されてから5年(個人再生と自己破産は10年) |
信用情報が一度ブラックになってしまうと、5年〜10年間はクレジットカードやカードローン、ローン商品が一切利用できなくなるため、延滞や滞納、債務整理を行わないよう、日頃から返済計画をしっかりと立てておくようにしましょう。
滞納や延滞する前には消費者金融へ必ず連絡を
なお、「手持ちのお金が少なくて、消費者金融への返済に遅れてしまいそう…」という方は、事前に消費者金融へ連絡してください。
消費者金融へ支払いを待ってもらうように事前に相談する
滞納前に消費者金融へ連絡して、借金の支払いに遅れる理由をしっかりと説明し「いつまでに返済するかを約束」すれば、自宅への督促の電話や督促状が発行されず、約束の期日まで返済を待ってもらえる可能性が高いです。
ただし、1度でも返済に遅れてしまうと、(どのような理由でも)信用情報に滞納履歴が残り、遅延損害金が発生してしまう点には注意してください。
滞納や延滞している時に絶対にしてはいけないこと
手持ちのお金がなくて消費者金融の借金を滞納・延滞している時には「絶対にしてはいけないこと」があります。
- 一時的な返済のための他社借入
- 消費者金融カードローンの借金の踏み倒し
上の項目について、それぞれ解説します。
一時的な返済のための他社借入
消費者金融カードローンへの返済ができなくなっても、一時的に他社消費者金融カードローンで借りたお金を、返済資金に充てるのは絶対にやめてください。
例えば、
「今月消費者金融A社へ3万円の返済があるが、手持ちの資金がない…」
という状況の時に、
「消費者金融B社から、A社への返済資金の3万円を借りる」
というようなケースです。
借りたお金を返済に充ててしまうと、小さな借金がすぐに大きな借金となってしまい、返済が困難となる「多重債務」の状態に陥ってしまいます。
少しだけ消費者金融の返済に遅れてしまいそう…という方は、先ほどの項目でも紹介したように「消費者金融へ事前に返済が遅れる」と相談しておきましょう。
消費者金融カードローンの借金の踏み倒し
また、消費者金融カードローンへの借金が返済できなくなったという場合でも、絶対に借金の踏み倒しはしないでください。
消費者金融カードローンの利用時には運転免許証などの提出により、厳密に本人確認が行われているため、借金を踏み倒して逃げることは不可能です。
借金の踏み倒し=詐欺罪で逮捕される
また、借金を踏み倒そうとして、バレてしまうと「消費者金融から詐欺罪で訴えられて、逮捕される」可能性が非常に高いと考えられます。
消費者金融へ返済できない場合は借り換えや一本化も検討
さいごに、消費者金融カードローンや複数のカードローンへの返済に困っている方が、スムーズに返済するための方法について紹介します。
低金利のカードローンへ借り換えることで完済を目指す
現在の収入と、毎月の消費者金融への返済額とを比較して、現在の返済額に無理があるという方は、「低金利カードローン」への借り換えを検討してみましょう。
少しでも金利が下がれば、利息や返済総額、毎月の返済額を減らせる可能性があります。
カードローン | 消費者金融カード | 銀行カードローン |
---|---|---|
適用金利 | 18.0% | 14.0% |
返済総額 | 76万1,803円 | 69万8,048円 |
毎月の返済額 | 1万2,697円 | 1万1,634円 |
※返済シミュレーションのため、実際の返済額と異なる場合があります。
現在金利18.0%のカードローンを利用している方が、金利14.0%のカードローンへの借り換えに成功すれば毎月の返済額を減らせるため、無理なく完済できる可能性もあるはずです。
複数のカードローン利用中の方は借金一本化がオススメ
現在複数の消費者金融カードローンを利用中の方で、毎月複数回の返済があるという方は、借金を一本化する(=他社の一本化ローンを利用する)のがオススメです。
借金の一本化により毎月の返済を1回に減らせるので、返済負担を抑えながらスムーズに完済できる可能性があるでしょう。
※借金の借り換えローンや借金の一本化ローンは、一部の消費者金融や銀行が提供しています。
消費者金融の借金の延滞や滞納はできるだけ避ける!
本記事では、「消費者金融の借金返済時に延滞や滞納するとどうなるのか」、「信用情報がブラックになるとペナルティがあるのか」、「消費者金融へ延滞や滞納しそうな時はどうすれば良いのか」などについて、詳しく解説を進めてきました。
延滞や滞納しそうな時は借金の借り換え・一本化を検討
- 借金を延滞、滞納すると督促の電話やハガキで連絡がある
- 1日でも延滞すると遅延損害金が発生する
- 大手消費者金融の遅延損害金は年率20.0%
- 延滞・滞納から61日以上経過すると「一括返済」を求められる場合が多い
- 一括返済に応じなければ裁判が行われて強制執行(差し押さえ)が行われる
- 61日以上延滞(長期延滞)すると信用情報がブラックに
- 債務整理には任意整理、自己破産、個人再生などがある
- 信用情報がブラックになるとクレジットカード、ローンの審査に必ず落とされる
- 信用情報の異動情報が消えるのは事故が解消してから5年〜10年後
- 延滞や滞納前には必ず消費者金融へ事前相談しておく
- 他社借入で一時的に消費者金融の借入を返済するのは危険
- 消費者金融カードローンの借金の踏み倒しは絶対NG!
- 返済が苦しいときは「借金の借り換えや一本化」も検討する
消費者金融カードローンで延滞や滞納してしまった場合、しばらくすると登録した電話番号への督促連絡や、自宅住所に督促のハガキが届きます。また、督促があっても無視して返済を止めていると、延滞から61日以上経過した後、内容証明郵便で「一括返済」を求められるケースがほとんどです。
なお、消費者金融から一括返済を求められた場合、「借金返済に関する裁判」を起こされる直前のタイミングだと考えられるため、返済に遅れている方は、一括返済に必ず応じるようにしてください。
また、消費者金融カードローンの返済負担が大きく、借金返済がどうしても難しいという方は、本記事を参考にしながら、消費者金融や銀行が提供している借金の「借り換えローン」や「一本化ローン」を利用し、返済総額を抑えて借金の完済を目指すようにしましょう。