奨学金が返せないとどうなる?延滞して放置する危険性と取るべき対応
貸与型の奨学金を利用して大学や専門学校へ行ったけれど、社会人になってからの給料が少なくて、奨学金の返済が苦しい…という方もいるでしょう。
そこで本記事では、「奨学金が返せなくなった時に返済を放置することの危険性」を中心に、「奨学金の返済に困っている人の数や滞納してしまう理由」、「奨学金が返せない時に取るべき行動」、「奨学金を返済した後に生活費が足りない時に使えるカードローン」などについて、詳しく解説を進めていきます。
奨学金の返済に困っている方は、ぜひ本記事を参考にしながら、奨学金を完済できるよう検討してみましょう。
この記事で分かること
奨学金が返せない・返済を放置する危険性
はじめに、奨学金が返せなくなり、奨学金を滞納・返済を放置する危険性について紹介します。
- 年率2.5%〜10.0%の延滞金が課せられる
- 3ヶ月以上の滞納で信用情報がブラックになる
- 連帯保証人に奨学金返済を求められる
- 財産が差し押さえられる可能性も
年率2.5%〜10.0%の延滞金が課せられる
奨学金の返還期日までに返済が行われなかった場合、奨学金の採用年度や貸与終了年度により異なりますが、年率2.5%〜10.0%の延滞金が発生してしまいます。
奨学金の返済を滞納してしまった場合、さらに返済額が増えてしまうため、今まで以上に奨学金の返済が困難になる、と考えられるでしょう。
3ヶ月以上の滞納で信用情報がブラックになる
また、奨学金を3ヶ月以上滞納してしまった場合、信用情報に「異動情報」が残り、ブラック扱いとなってしまうという大きなリスクがあります。
信用情報がブラックになると…?
奨学金を3ヶ月以上滞納してしまい、信用情報がブラックになってしまうと、
- クレジットカードを利用できなくなる
- カードローンと契約できなくなる
- 住宅ローンやマイカーローンなどのローン商品の審査に落とされる
- スマホの分割払い購入が使えなくなる
奨学金を滞納してしまい、信用情報がブラックになってしまうと、クレジットカードやカードローンなどのローン商品全般、スマホの分割払い購入などが利用できなくなるので注意が必要です。
また、信用情報がブラックになると、滞納が解消されてから5年間は信用情報に異動情報が残される(=5年間クレジットカードやカードローンが使えない)点にも十分に気をつけておきましょう。
連帯保証人に奨学金返済を求められる
3ヶ月以上滞納した後、返済の督促に応じず無視していると、契約者本人ではなく、連帯保証人に奨学金の一括返済を求められる恐れがあります。
奨学金を利用している方の中には、親が連帯保証人になっているという方が多いと思います。奨学金の返済が滞ってしまうと、連帯保証人である親などに迷惑がかかってしまう恐れもあるでしょう。
本機構では、返還金を延滞すると、本人、連帯保証人、保証人に対して、文書と同時に電話による督促を行うこととしております。
財産が差し押さえられる可能性も
なお、滞納分の支払いを拒否する、連帯保証人が支払いを拒否する等があった場合、奨学金利用者の財産や給与の差し押さえ、強制執行が行われるケースがあります。
奨学金は必ず返済しなければならないため、延滞しないように十分気をつけなければなりません。
奨学金の返済に困っている人は多い
この奨学金ですが、実は返済に困っている(=滞納している)方は非常に多いです。
日本学生支援機構が公表している「平成28年度奨学金の返還者に関する属性調査結果」によると、3ヶ月以上の滞納をしている方は、16万580人となっています。
この滞納者の割合は、奨学金利用者の全体381万105人(無滞納者と滞納者の合計)のうち、およそ「4.21%」にも上ります。
奨学金を返済できなくなった理由
また、奨学金を返済できなくなった理由は以下のようになっています。
奨学金の滞納が継続している理由 | 全体の割合 |
---|---|
低所得 | 64.50% |
延滞による返済額の増加 | 47.50% |
親の経済困難 | 43.20% |
借入金の返済 | 30.90% |
失業中 | 27.40% |
家族の病気療養 | 16.50% |
病気療養中 | 11.50% |
出典:平成28年度奨学金の返還者に関する属性調査結果(PDF)
奨学金を返済できなくなった理由で最も多いのは、「低所得のため」、次いで多い理由は「延滞による返済額の増加」となっています。
また、奨学金の借入平均額は300万円ほどで、15〜17年間ほどで完済するケースが多いです。返済を滞納して延滞金が発生してしまうと、返済額増加により返済負担が大きくなり、返済できなくなる可能性が高まるため、奨学金を返済中の方は絶対に滞納しないように注意しておく必要があります。
奨学金が返せない時に取るべき対応
ただし、仕事を頑張っても思うように給料が上がらない…、病気をしてしまって給料が減ってしまった…等の理由により、奨学金が返せないという方もいると思います。
そこでこの項目では、「奨学金を延滞する前に取るべき行動」について、詳しく解説を進めていきます。
- 家族への相談
- 奨学金の返済期限猶予や減額返還制度の利用
- ローンの借金もあるなら債務整理も検討
家族への相談
奨学金の返済を滞納してしまいそうになった場合、滞納して放置するのではなく、まずは両親や兄弟などの家族へ、奨学金の残高と同等の金額を借りられないか相談してみましょう。
親に奨学金の返済を立て替えてもらい、その後、親に奨学金を返済していけば、延滞金の発生や、信用情報にも傷は残りません。
ただし親子間、兄弟間であってもお金の貸し借りによる金銭トラブルが起きる恐れがあるため、借入額や返済期日が記載された「借用書」を作成し、借用書通りに返済を続けていきましょう。
奨学金の返済期限猶予や減額返還制度の利用
また、日本学生支援機構の奨学金が返せなくなった時には、「返済期限猶予」や「減額返還制度」の利用も検討してみましょう。
返済期限猶予とは?
日本学生支援機構の奨学金では、病気や事故、経済困難や失業などの理由がある場合、返済期限を延長してもらえる返済期限猶予を利用できる可能性があります。
災害、傷病、経済困難、失業などの返還困難な事情が生じた場合は、返還期限の猶予を願い出ることができます。そのような状態になった場合は、延滞する前にすみやかに手続きをおこなってください。
※返還期限の猶予は、一定期間返還期限を延期する制度であり、返還すべき元金や利息が免除されるものではありません。
ただし、返還期間の猶予が認められたとしても、元金や利息が減るわけではないので注意してください。
減額返還制度の利用も検討する
なお、日本学生支援機構の奨学金には、「減額返還制度」という毎月の返済額を減額する制度もあります。
減額返還制度は、災害、傷病、その他経済的理由により奨学金の返還が困難な方の中で、当初約束した割賦金を減額すれば返還可能である方を対象としています。
一定期間、当初約束した返還月額を減額して、減額返還適用期間に応じた分の返還期間を延長します。毎月の返還額を減額するため、無理なく返還を続けることができます。
この減額返還は、一定期間の返済を減額してもらえますが、その分返済期間が延長されるので注意してください。
ローンの借金もあるなら債務整理も検討
奨学金だけではなく、金融業者からの借入もあるという方で、奨学金を返せない方は、任意整理や特定調停、個人再生、自己破産などの債務整理も検討してみましょう。
ただし、個人再生や自己破産を行なって奨学金返済の免除が認められても、借入金がゼロになるわけではなく、連帯保証人へ借金支払いの請求が行われてしまう点に注意しておきましょう。
奨学金を返済した後、一時的に生活費が足りない時はカードローンも検討
なお、急な出費が重なってしまい、奨学金を返済すると生活費が足りなくなるかもしれない…という方は、短期間だけカードローンで生活費を借入することも検討してみましょう。
短期間のカードローン利用は無利息でお金を借りられる可能性アリ!
大手消費者金融のカードローンであれば、「30日間無利息期間」のサービスが用意されているため、この期間に借りたお金を完済すれば、実質利息0円でお金を借りられます。
奨学金の返済後に、一時的に生活費が足りない…という方は、カードローンなどもうまく活用し、奨学金の完済を目指してみましょう。
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奨学金の返済を放置すると危険!返済できない場合はすみやかに対処しよう
本記事では、「奨学金が返せなくなった時に返済を放置することの危険性」を中心に、「奨学金の返済に困っている人の数や滞納してしまう理由」、「奨学金が返せない時に取るべき行動」、「奨学金を返済した後に生活費が足りない時に使えるカードローン」などについて、詳しく解説を進めてきました。
奨学金の返済後に生活費が足りなくなったらカードローンでの借入も検討
- 奨学金を返済できないと年率2.5%〜10.0%の延滞金が発生する
- 3ヶ月以上奨学金を滞納すると信用情報がブラックになる
- 奨学金を返済できない場合は連帯保証人に奨学金の返済を求められる
- 滞納したまま放置すると差し押さえ・強制執行が行われる恐れがある
- 奨学金を3ヶ月以上滞納している方はおよそ16万人もいる
- 「低所得」が理由で奨学金を滞納している方が最も多い
- 奨学金の平均借入は300万円ほどで15〜17年かけて毎月返済を続けなければならない
- 奨学金が返せなくなった場合は家族へ借金の立て替えの相談も検討しよう
- 奨学金の返済が苦しいときは返済期限猶予や減額返還制もうまく活用する
- ローンなどの借金もあって返済できないなら個人再生や自己破産などの債務整理も検討する
- 奨学金を返済した後の生活費が足りないときはカードローンをうまく活用する
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- アコムのカードローンは申し込み当日の即日融資も期待できる
奨学金を返済できないと延滞金が発生したり、信用情報がブラックになったり、連帯保証人に奨学金の返済を求められたりする危険性があります。
また、奨学金を返済せず、そのままの状態で放置していると、最悪の場合、財産や給与の差し押さえ・強制執行が行われる可能性がある点に注意してください。
奨学金が返済できなくなる前に、「親への相談」、「返済期限猶予や減額返還制の活用」、「任意整理や特定調停」などの債務整理も検討してみましょう。
なお、奨学金の約定返済後に生活費が足りない…という方は、一時的にカードローンなどを利用し、資金不足を解消してみるのも良いでしょう。
奨学金の返済に困っている方は、ぜひ本記事を参考にしながら、奨学金の完済を目指してください。