定期預金担保貸付とは~預金を担保に低金利でお金を借りる
銀行の定期預金を利用している方は、「定期預金担保貸付」を利用できる可能性があります。
本記事では、「定期預金担保貸付のサービス内容」を中心に、「各銀行が提供する定期預金担保貸付の名称や金利」、「定期預金担保貸付の利用方法」、「定期預金担保貸付のメリットやデメリット」などについて詳しく解説します。
この記事で分かること
定期預金担保貸付とは?
定期預金担保貸付とは、その名称の通り、
銀行の「定期預金(※)」を「担保」に「貸付」を行うサービス
のことを指します。
※定期預金とは、期間を決めてお金を預け入れる預金のことを指します。
なお、各銀行により定期預金担保貸付の名称は異なり、自動貸付や口座貸越などの名称でサービスが提供されている場合もあります。
定期預金担保貸付は誰が利用できる?
この定期預金担保貸付は、銀行の定期預金を利用している方なら、誰でも利用できます。
定期預金担保貸付は審査不要で借り入れ可能
定期預金担保貸付は、「定期預金」を担保にお金を借ります。銀行側は貸付金の未回収のリスクがほぼないため、定期預金担保貸付は「審査不要」で借入が可能となっています。
各銀行の定期預金担保貸付の名称や限度額・金利
続いて、各銀行が提供している定期預金担保貸付の名称や限度額・金利、対象となる定期預金のサービスなどについて紹介します。
銀行別の定期預金担保貸付のサービス概要
銀行名 | 定期預金担保貸付の名称 | 上限の借入額 | 金利 | 対象となる定期預金 |
---|---|---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 自動借り入れ | 200万円 | 担保定期預金の約定利率+0.5% | 期日指定定期預金、スーパー定期、スーパー定期300、大口定期 |
みずほ銀行 | 総合口座貸越 | 200万円 | 担保となる定期預金の約定利率に年0.5%を上乗せした利率 | 総合口座定期預金 |
りそな銀行 | 当座貸越 | 200万円 | 定期預金ごとにその約定利率に年0.50%を加えた利率 | 期日指定定期預金、自由金利型定期預金、満期選択型定期預金、期間指定型定期預金等 |
イオン銀行 | 総合口座当座貸越 | 300万円 | 担保定期預金の約定利率+0.5% | 総合口座定期預金 |
楽天銀行 | 取り扱いなし |
定期預金を提供しているほとんどの銀行では、定期預金担保貸付のサービスがありますが、「楽天銀行」などの一部の銀行では、定期預金担保貸付のサービスがないので注意してください。
定期預金担保貸付は200万円〜300万円の限度額
上の表から分かる通り、定期預金担保貸付は200万円〜300万円の限度額があります。また、定期預金を担保に借入するサービスのため、借入したい金額が限度額上限の200万円〜300万円以内であっても定期預金の残高の90%ほどしか借入できない(※)場合が多いので気をつけておきましょう。
※定期預金担保貸付の限度額が200万円の場合でも、定期預金残高が100万円の方は、100万円の90%=90万円が借入上限となります。
定期預金担保貸付の金利はおよそ年率0.51%〜0.52%ほど
なお、ほとんどの銀行では、定期預金担保貸付の金利は「定期預金の金利 + 0.5%」で設定されています。近年の定期預金の金利は年率0.01%〜0.02%ほどとなっているため、 定期預金担保貸付を利用する場合には「年率0.51%〜0.52%」ほどの低金利で借入が可能となっています。
定期預金担保貸付の利用方法
ここで、定期預金担保貸付の利用方法について紹介します。
定期預金担保貸付は普通預金口座の残高不足時に自動融資してもらえる
定期預金担保貸付を利用する際、申請や申し込みは必要ありません。
定期預金担保貸付は、定期預金を利用している銀行の普通口座にお金が入っていない(または不足している)状態の時に出金をすると、自動的に「不足分のお金が融資される」仕組みとなっています。
普通預金口座にはマイナス残高が表示される
定期預金担保貸付は、通常(総合口座の)普通預金口座を利用して行われるため、借入分のお金は普通預金口座に「マイナス残高」として表示されます。
口座振替の不足分のお金も自動融資される
また、定期預金担保貸付のサービスは、銀行口座から電気ガス光熱費や、クレジットカードの支払い、携帯電話料金等の口座振替(銀行口座から引き落とし)の際に、銀行口座の残高が不足している場合、不足分のお金が自動的に融資されます。
定期預金担保貸付の返済方法と返済期日
定期預金担保貸付でお金を借りた後は、どのように返済すれば良いのでしょうか。
普通口座に入金すれば自動的に返済される
定期預金担保貸付の返済に手続きは不要です。利用している(定期預金担保貸付を利用した)普通口座へ入金すれば、自動的に返済されます。
また、銀行口座がマイナス残高からプラス残高になれば、返済が完了したと判断できます。
定期預金担保貸付は定期預金の満期日までに完済
なお、定期預金担保貸付の返済期日は「定期預金の満期日まで」に設定されている場合が多いです。このため、ご自身の収入、毎月の余裕金のバランスを見ながら、分割して返済していくことが可能です。
ただし、定期預金担保貸付で借りたお金を完済するまでの期間は、借入に対する「利息」が発生する点に注意が必要です。
定期預金担保貸付はこんな人が便利に使える
この定期預金担保貸付は以下のような方が便利に利用できます。
- 手軽にお金を借りたい方
- 低金利でキャッシングしたい方
- 定期預金を解約したくない方
- 信用情報がブラックの方
手軽にお金を借りたい方
定期預金担保貸付は、定期預金をしている方が「審査なし」で利用できます。このため、審査不要で手軽にお金を借りたい方におすすめのキャッシング方法だと言えるでしょう。
低金利でキャッシングしたい方
定期預金担保貸付は金利が非常に低く設定されていることも大きなポイントです。申し込み当日中に即日融資可能な消費者金融のカードローンでは金利18.0%での借入となる場合がほとんどですが、定期預金担保貸付を利用すれば、金利0.51%〜0.52%ほどでの借入を期待できます。
定期預金を解約したくない方
定期預金担保貸付は、「定期預金を解約せずに借入可能」という大きなメリットもあります。手持ちのお金が足りなくなってしまったという方は、定期預金を解約せずにお金を調達できるため、出費が収入を超えてしまった時などに便利に利用できるでしょう。
信用情報がブラックの方
また、定期預金担保貸付は信用情報がブラックの方でも利用できます。カードローンを滞納してしまった等で信用情報がブラックになると、カードローンなどのローン審査に必ず落とされます。また、ブラック履歴が解消されるまでの5年間はローン審査に通過できなくなるため、信用情報がブラックの方は、すぐにお金を借りられません。
定期預金担保貸付は、「定期預金」を担保に貸付してもらえるため、利用時には信用情報の審査がなく、信用情報がブラックの方でも借入できるというメリットがあります。
定期預金担保貸付の注意点
続いて、定期預金担保貸付の利用時の注意点について、詳しく解説します。
- 定期預金の残高が少ない場合は借入できない
- 簡単に借りられるため借金が増えやすい
- 満期日までに返済しないと定期預金から自動的に借金が返済(相殺)される
定期預金の残高が少ない場合は借入できない
定期預金担保貸付の限度額は、通常定期預金の額の90%となっています。このため、定期預金の残高が少ない場合、定期預金担保貸付を利用できないので注意しておきましょう。
簡単に借りられるため借金が増えやすい
また、定期預金担保貸付は、ATM等で普通預金口座から出金するだけで借入できます。銀行口座からお金を引き出すのと同じように、非常に簡単にキャッシングできるため、借金が膨らみやすい恐れがある点に気をつけておきましょう。
満期日までに返済しないと定期預金から自動的に借金が返済(相殺)される
定期預金の満期日までに全額返済しなければ、満期日に定期預金から自動的に借金が返済(相殺)されるという点に注意してください。
なお、定期預金を継続する場合、借入も引き継がれるため、満期日に借金の返済・自動引き落としが行われることはありません。
無利息で借入したい方は消費者金融カードローンも検討
定期預金担保貸付は非常に低金利なため、返済総額を抑えて借入が可能です。しかし、短期間だけの借入の場合は、消費者金融カードローンのほうが、返済総額を抑えられる可能性があります。
アイフルのカードローンには30日間無利息期間がある
例えば、大手消費者金融のアイフルのカードローンには、「30日間無利息期間」というサービスがあります。この30日間無利息期間を利用すれば、契約日の翌日から30日間は無利息でキャッシングが可能です。
また、この無利息期間内に借入金を全額返済すれば、実質金利0%でお金を借りられるため、定期預金担保貸付よりもおトクなキャッシングを期待できます。
アイフル
審査時間 | 最短18分 ※申込状況によっては、18分を超える場合もございます。 |
融資時間 | 最短18分 ※申込状況によっては、18分を超える場合もございます。 |
---|---|---|---|
利用限度額 | 500万円 | 実質年率 | 4.5%~18% |
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定期預金を利用している方は定期預金担保貸付を利用できる可能性あり
本記事では、「定期預金担保貸付の概要」を中心に、「各銀行が提供する定期預金担保貸付の名称や金利」、「定期預金担保貸付の利用方法」、「定期預金担保貸付のメリットやデメリット」などについて、詳しく解説してきました。
短期間だけキャッシングしたい方はカードローンも便利に使える
- 定期預金担保貸付とは、定期預金を担保としてお金を借りる方法
- 定期預金担保貸付は、定期預金があるほとんどの銀行で提供されている
- 定期預金担保貸付は審査不要で借入が可能
- 各銀行によって、定期預金担保貸付の名称が異なっているので注意
- 定期預金担保貸付の限度額は200万円〜300万円が多い
- 金利0.51%〜0.52%ほどの低金利でお金を借りられるというメリットがある
- 定期預金担保貸付は普通預金口座の残高が足りない時に自動融資してもらえる
- 定期預金担保貸付を利用すると、普通預金口座にマイナス残高が記録される
- 口座振替の残高が足りない時も自動的に不足分が融資される
- 定期預金担保貸付を利用したあとは、普通預金口座へ入金すれば返済扱いになる
- 審査なく借入可能のため、信用情報がブラックの人でも利用できる
- 定期預金担保貸付の借入上限は残高の90%ほどなので、残高がない方は借り入れできないので注意
定期預金担保貸付とは、「定期預金」を「担保」として「貸付」を行ってくれる制度のことを指します。また、銀行側は貸付金未回収のリスクがほぼないため、利用時に審査が行われないという特徴があります。
定期預金担保貸付は、定期預金を提供しているほとんどの銀行で提供されていますが、一部の銀行ではサービスが提供されていないので注意しておきましょう。
定期預金担保貸付の金利は0.51%〜0.52%ほどで、限度額は200万円〜300万円ほどです。また、返済期日は「定期預金の満期日まで」となっているため、長期的にお金を借りたい方は便利に利用できるでしょう。
なお、短期間だけキャッシングしたいという方は、30日間の無利息期間がある消費者金融カードローンもおトクに利用できます。手持ちのお金が無くて困っている方は、本記事を参考にしながら定期預金担保貸付またはカードローンで「借入」に成功させて、資金不足を乗り越えてみましょう。