リバースモーゲージとは?融資を受ける3つのメリットと3つのデメリット、利用に向いている人の特徴を解説
50歳〜65歳以上の方で自宅を所有している方は、「リバースモーゲージ」という金融サービス(ローン商品)で生活費を借りられる可能性があります。
本記事では、「リバースモーゲージのサービスの内容」を中心に、「リバースモーゲージの利用方法」や「リバースモーゲージのメリットやデメリット」、「リバースモーゲージをオススメしたい人」などについて、詳しく解説を進めていきます。
この記事で分かること
リバースモーゲージとは?
まず、リバースモーゲージというローン商品について解説していきます。
リバースモーゲージは自宅を担保に融資を受けられるサービス
リバースモーゲージとは、「自宅」を担保に入れて、生活費などのお金を借りるサービスのことを指します。
リバースモーゲージは、家を担保に入れる必要がありますが「自宅に住みながら借入が可能」という特徴があります。
リバースモーゲージの仕組み
このリバースモーゲージは、
「自宅を担保に入れて一括または一定期間ごとに借入し、借主が死亡した後、相続人が自宅を売却して借入金を完済する」
という仕組みになっています。
なお、リバースモーゲージには、「反対(リバース)」、「抵当・担保(モーゲージ)」という意味があります。
通常のローンでは借りたお金を毎月返済して完済していきますが、リバースモーゲージは借りたお金を、最後に一括で完済する仕組みのため、このような名称が付けられていると考えられます。
リバースモーゲージはどこで利用できる?
リバースモーゲージは社会福祉協議会や銀行などの金融機関で提供されています。
社会福祉協議会が提供するリバースモーゲージは、「不動産担保型生活資金」という名称でサービスが提供されています。
社会福祉協議会と銀行などの金融機関のリバースモーゲージの違い
社会福祉協議会が提供するリバースモーゲージ(不動産担保型生活資金)は、借主が死亡した後、自宅の売却により借入金と利息を一括返済します。
一方、銀行などの金融機関が提供するリバースモーゲージでは、借入に対してかかる利息だけを毎月返済した上、借主が死亡した後に自宅を売却して元金を一括返済するケースが多いです。
なお、銀行が提供するリバースモーゲージを利用する際には、毎月利息の返済が必要になるため、安定した収入を求められる場合もあります。
リバースモーゲージは50歳〜65歳以上が使える
社会福祉協議会が提供するリバースモーゲージは65歳以上、銀行などの金融機関が提供するリバースモーゲージは50歳〜60歳以上の方が利用対象となっている場合が多く、30代や40代の方はリバースモーゲージを利用できない点に注意しておきましょう。
リバースモーゲージの限度額は不動産の評価額の50%〜70%
リバースモーゲージの借入限度額ですが、担保に入れる不動産(自宅)の評価額の50%〜70%ほどが目安です。例えばリバースモーゲージの融資額が評価額の70%で自宅の評価が3,000万円の場合、2,100万円が借入上限となります。
また、社会福祉協議会では、担保に入れる不動産の評価額が1,000万円〜1,500万円以上、銀行などの金融機関はそれぞれ利用基準となる不動産の評価額が異なっているため、リバースモーゲージの利用を検討している方は、利用先の金融機関へ「不動産評価額の基準」について事前確認しておきましょう。
リバースモーゲージの利用方法
続いて、リバースモーゲージの利用方法について紹介します。
リバースモーゲージで借入するための手順
- リバースモーゲージへ申し込み〜事前審査
- 商品の説明、カウンセリング
- 本審査
- 契約
- 融資
- 返済
出典:「リバースモーゲージ型住宅ローン」|株式会社アプラス
リバースモーゲージへ申し込み〜事前審査
まず、リバースモーゲージへ事前審査の申し込みを行います。
※金融機関により、事前審査が不要な場合もあります。
商品の説明、カウンセリング
事前審査に問題がなければ、金融機関の受付窓口でリバースモーゲージの説明や、カウンセリングを受けます。また、カウンセリングの際には「法定相続人」も参加しなければならない場合もある点に注意しておきましょう。
本審査
事前審査・カウンセリングにも問題がなければ、リバースモーゲージの本審査が始まります。事前審査に問題がなければ、本審査に通過できる可能性は高いと考えられます。
契約
リバースモーゲージの本審査に通過すれば、契約を結びます。
なお、リバースモーゲージの本審査や契約時に必要な書類は、以下のようなものです。
- リバースモーゲージの申し込み書類
- 本人確認書類
- 住民票
- 戸籍謄本
- 源泉徴収票
- 課税証明書
- 納税証明書
- 固定資産評価証明書
など
利用する金融機関により必要書類は異なります。事前にリバースモーゲージの申し込み先金融機関に、必要書類を確認しておくようにしましょう。
融資
リバースモーゲージを提供する金融機関に「第一抵当権」を設定し、融資が行われます。
リバースモーゲージの融資は、契約時に一括して借入、毎年ごとにまとめて借入、数ヶ月単位で借入など、金融機関により借入回数が異なります。
返済
借主が死亡した後、法定相続人が借主の不動産を売却し、金融機関へ返済します。
リバースモーゲージのメリット
リバースモーゲージは、どのようなメリットがあるのでしょうか。
- 毎月の返済は利息のみでOK
- 自宅を手放さずにお金を借りられる
- 借主が死亡した場合は配偶者が契約を引き継げるケースが多い
毎月の返済は利息のみでOK
リバースモーゲージで借りたお金は、毎月利息だけの返済でOK(※社会福祉協議会のリバースモーゲージは借入が死亡した後に一括返済)です。
リバースモーゲージは、毎月の返済を最低限に抑えながら、借入できるという大きなメリットがあります。
自宅を手放さずにお金を借りられる
自宅を手放さず、自宅の評価額の50%〜70%ほどの高額なお金を借りられるのもリバースモーゲージのメリットと言えるポイントでしょう。
借主が死亡した場合は配偶者が契約を引き継げるケースが多い
また、借主に配偶者がいる場合で、リバースモーゲージを利用した後に借主が死亡してしまっても、配偶者がリバースモーゲージの契約を引き継げるケースが多いです。
借主が死亡した後に配偶者がリバースモーゲージを引き継げば、(契約が終了するまで)自宅を失うことはありません。
リバースモーゲージのデメリットと注意点
続いて、リバースモーゲージのデメリットと注意点について解説します。
- 法定相続人の承認が必須
- マンションは融資対象外となる場合がある
- 限度額に達すると自宅を失う恐れがある
法定相続人の承認が必須
リバースモーゲージは借主が死亡した後に自宅を売却する必要があります。このため、リバースモーゲージを利用する時には必ず相続人の承認が必要になります。
また、利用する金融機関により、リバースモーゲージへの申し込みの際には、「法定代理人」の同席が必要となるケースもある点に注意してください。
マンションは融資対象外となる場合がある
リバースモーゲージは利用対象となる住居が制限されるケースがある点にも気をつけておきましょう。
リバースモーゲージの不動産担保は「一戸建て」が対象となり、「マンションは対象外」となる場合がある点に注意が必要です。
限度額に達すると自宅を失う恐れがある
リバースモーゲージは高額融資が可能ですが、長期的に利用して借入額が限度額上限に達してしまうと、自宅を売却して返済しなければならない恐れがある点に注意しておきましょう。
また、不動産の評価は定期的に行われるため、リバースモーゲージでの借入が長期化すれば、
「不動産の評価額が落ちる=借り入れの限度額が下がる=借入上限に達しやすくなる」
という点にも気をつけてください。
リバースモーゲージをオススメしたい人
最後に、リバースモーゲージをオススメしたい人を紹介します。
リバースモーゲージはこんな人が便利に利用できる
- 相続人がいない人
- 老後の貯蓄があまり多くない人
相続人がいない人
リバースモーゲージでは最終的に自宅を売却しなければなりません。このため、「相続人がいない=自宅を相続する人がいない」方は、自宅の相続を気にすることなくリバースモーゲージを利用できるでしょう。
老後の貯蓄があまり多くない人
また、老後の貯蓄があまりなく、自宅を手放さずに資金調達したい方も、リバースモーゲージを便利に活用できると考えられます。
無担保で借入したい人はカードローンもオススメ
なお、リバースモーゲージは申し込み〜融資まで1ヶ月以上かかるケースもあります。このため、すぐにお金が必要という方は、無担保でお金を借りられるカードローンなどの利用も検討してみましょう。
安定収入があればカードローンを利用できる
「安定収入がある人」であれば、カードローンを利用できる可能性があります。
消費者金融カードローンなら30日間無利息期間がある
また、消費者金融が提供しているカードローンの中には、契約の翌日または借入の翌日から「30日間の無利息期間」が利用できるものもあり、お得なキャッシングが可能です。
なお、消費者金融に抵抗がある方もいるかもしれませんが、近年の消費者金融のほとんどが「銀行のグループ会社」になっています。このため、はじめて消費者金融を利用する方でも安心してキャッシングできるでしょう。
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リバースモーゲージを利用する前には「相続人」と相談しよう
本記事では、「リバースモーゲージのサービスの内容」を中心に、「リバースモーゲージの利用方法」や「リバースモーゲージのメリットやデメリット」、「リバースモーゲージをオススメしたい人」などについて詳しく解説してきました。
無担保で手軽に借り入れしたいならカードローンの利用もオススメ
- リバースモーゲージとは、自宅を担保にお金を借りられるローン商品
- リバースモーゲージで借りたお金は、借主が死亡した後に自宅を売却して返済する
- リバースモーゲージは社会福祉協議会や、銀行などの金融機関が提供している
- 社会福祉協議会では「不動産担保型生活資金」という名称でリバースモーゲージを提供している
- リバースモーゲージは50歳〜65歳以上の方が利用できる
- リバースモーゲージは不動産評価額の50%〜70%ほどが限度額の上限
- リバースモーゲージへ申し込むときには「相続人」の面談が必要になる場合がある
- リバースモーゲージで借りた後は毎月利息のみの返済でOK
- 自宅を手放さずお金を借りられるという大きなメリットがある
- 借主が死亡した後は配偶者がリバースモーゲージを引き継げるケースが多い
- リバースモーゲージは相続人の承認が必須
- 一戸建てが対象になり、マンションは対象外になる場合が多い
- 相続人がいない方はリバースモーゲージを便利に利用できる
- 無担保で借り入れしたい方はカードローンの利用も検討してみよう
- 消費者金融カードローンなら30日間の無利息期間がある
リバースモーゲージとは、「自宅を担保にお金を借りた後、借主が死亡した後に(相続人が)自宅を売却し、そのお金で返済する」というローン商品の一種です。このリバースモーゲージは社会福祉協議会、銀行などの金融機関などから提供されています。
リバースモーゲージを利用できるのは、「(金融機関により)50歳〜65歳以上」の方で、「自宅を所有している」方が対象です。なお、担保の不動産は金融機関により「マンションが認められない」ケースがあるので注意しておきましょう。
手軽にスピーディーにお金を借りたい方は、無担保ローンであるカードローンの利用も検討するようにしてみましょう。