カードローンを利用して生活費を払ってもいいの?知っておきたいメリットとリスク及びその対処法!
日常生活を送っていると、予定外の出費があり、生活費をどうにも工面できなくなってしまうこともあるでしょう。
この生活費については、カードローンを利用して、足りない分を補填するのがお勧めの手段です。
ただし、カードローンを利用して生活費を借りると、借金するのが癖になり、多重債務になってしまう危険性もあります。
この記事では、それらの危険性を回避する方法と、仮に借金が常態化し、多重債務者になった場合どうすればいいのかをご紹介します。
この記事で分かること
カードローン以外で生活費を借りる方法はあるの?
銀行では生活費を借りることはできない!?
お金が必要になった場合、銀行でローンを組んで払うのが一般的です。しかし、実は銀行では、「生活費」を借りることができません。理由は2つあります。
銀行で生活費を借りることができない2つの理由
まず、銀行での融資は、事業のための資金や住宅ローンなど「目的がハッキリとしている」場合でなくては受けることができないことがあげられます。
次に、銀行は審査が厳しく、返済能力があると判断した場合にしかお金を貸してくれません。そのようなスタンスである銀行ですから、「日々の生活が苦しいから生活費を貸して欲しい」と言ったところで、返済能力の低さを疑われて、貸してはくれないのです。
公共貸付制度は金利が安いが、審査が厳しい!
次に、生活費を借りる方法として、「公共貸付制度」を利用するという手段があります。
公共貸付制度とは、低所得者向けに生活資金の貸付をする制度のことです。1.5%~3%という破格の金利でお金を借りることができ、さらに、失業中ならばハローワークを紹介してくれるなど福祉的なフォローもしてくれます。
ただし、こちらも銀行と同じように厳しい審査がありますし、煩雑な書類を準備しなくてはなりません。加えて、審査には、かなりの時間がかかる場合がほとんどです。
生活が苦しい場合は、「いますぐ」にでもお金が欲しい場合がほとんどでしょう。
審査に時間がかかり、さらに、審査の結果、貸すことができないとなると 時間を無駄にするばかりでメリットはありませんね。
そのため、銀行同様に公共貸付制度も利用者は少なく、認知度も低いようです。
生活費を借りるなら、カードローンがベスト!
生活費を借りるならば、カードローンの利用が現実的といえます。
銀行では生活費の融資が受けられませんし、公共貸付制度には時間がかかるというデメリットがあるからです。
しかし、カードローンの場合は下記の表のように、申し込みから実際に借りられる時間が短くて済みます。
最短審査時間 | 最短融資スピード | 平均融資時間 | 平均審査時間 | |
---|---|---|---|---|
プロミス | 3分※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 3分※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 9時間 | 8時間 |
アイフル | 30分 | 1時間 | 6時間 | 3時間 |
アコム | 30分 | 1時間 | 6時間 | 3時間 |
アコムレディースローン | 30分 | 1時間 | 7時間 | 6時間 |
申し込みから即日融資が受けられますから、公共貸付制度のように、審査結果を待っている間、やきもきすることもありません。
さらに、カードローンの場合は、基本的に「用途を問わず」にお金を貸してくれます。ただし、借入のときに「生活費目的」として申し込むと稀に断られることもあります。
ですから、なぜ生活費が足りなくなったのかの理由も添えて申し込むと良いでしょう。
たとえば、「体を壊して入院し、急な出費で生活費が不足した」などと理由をつけておけば間違いなく借りられます。
カードローン利用者の4割は生活費のために融資を受けている!
また、カードローンを利用して生活費を借りるのは、かなりのレアケースのように誤解している方もいるようですが、実はカードローンの利用者の4割が生活費としてカードローンを利用しているのです。
娯楽・交通費 | 生活費 | 車費用 | 旅行 | トラブル対応費 | 他金融機関への支払 | 教育費 | 慶事費 | 投資 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
割合 | 48.3% | 42.2% | 18.2% | 12.7% | 12.6% | 10.6% | 10.0% | 7.7% | 6.3% |
参考)ジャパンネット銀行のアンケート(https://www.japannetbank.co.jp/company/news2013/130225.html)より
初めてカードローンを利用すると、なんだか自分が悪いことをしているような罪悪感を覚えてしまうかもしれません。
しかし、カードローンを利用して生活費を工面するのはさして珍しいことではないことを知っておけば、そのような罪悪感も消えていくでしょう。
どうしても生活費が払い切れずに苦しくて、すぐにでもお金が必要ならばカードローンの利用を検討してみましょう。
生活費のためにカードローンを使うのにはリスクが伴うことも!
生活費のためにカードローンを利用するのは、便利で有益な方法であるといえます。しかし、カードローンを利用して生活費を補填するのには下記のようなリスクがあることも理解しておかなくてはなりません。
危険①完済までかなりの時間がかかる
カードローンを借りた場合、毎月一定額の返済をしていかなくてはなりません。
仮に、生活費のために3万円を借りて、毎月最低返済額の4000円ずつを返し続けたとしましょう。
その場合、たった3万円しかお金を借りていなくとも、完済までには9ヶ月もかかります。
9ヶ月という長い期間には何があるかわかりません。お金が必要なことがあり、僅か4000円の返済金が負担になり、借金を重ねてしまう危険性も出てきてしまいます。
危険②借りるのが当たり前になってくる
カードローンは厳格な審査もなく簡単に借りられます。そのため、一度 カードローンを利用してそのお金に助けられてしまうと味をしめて、それ以後は悩むこともなく、すぐにカードローンを頼ってしまうケースが多々あるのです。
実際、カードローンで破綻した体験者の多くは、まるで、自分の口座からお金を引き出すような軽い気持ちで借入を行うようになり、気がつくと、大きな借金をしてしまっていたと語っています。
カードローンは簡単さゆえに借金への抵抗がなくなり、必要以上に使ってしまう恐れがあるのです。
危険③借金の返済のための借金をすることになる
カードローンを使って、その月の生活費を払い切れたとしましょう。その月はそれで良いのですが、問題となるのは翌月からです。
カードローンで借入をすると、翌月以降、収入で
を賄っていかなくてはなりません。毎月の生活費ですら払え切れなかった人が、翌月から、生活費だけでなくカードローンの返済額も支払えるものでしょうか?
結局、その次の月も借金をしなくては生活費を払い切れず、さらに返済額が増えたので、再来月も……といった具合に負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。
借金が雪だるま式にどんどん増え続けるリスクを負わねばならないのです。
危険④多重債務に陥る
カードローンには借入ができる限度額があります。総量規制(※)といって年収の3分の1までしか借入ができないのです。
しかし、借金をすることで生活を維持している人は、一社のカードローンが限度額を突破してしまってもそこで借金をやめることができません。
限度額を突破したカードローンの借金返済や生活費のために、次は、他のカードローンを利用してお金を借りようとするのです。やがて、そこも限度額になると、もう一社……といった具合に複数の銀行から借金をしてしまいます。
結果、多重債務者になり、自己破産や家庭崩壊の危機を迎えてしまうのです。
※総量規制とは
総量規制とは、年収の3分の1以上の借入を禁止するという取り決めのことです。
つまり、年収が300万円の人は100万円以上は借りられません。
しかし、総量規制対象外の銀行もあり、そのような銀行のカードローンを使えば、3分の1を上回っても借り続けることが可能です。
総量規制対象の銀行(年収3分1まで) | 総量規制対象外の銀行(いくらでも借り入れ可能) |
---|---|
アイフル アコム オリコ クレディセゾン セゾンファッデックス(VIPローンカード) プロミス SMBCモビット など |
楽天銀行(スーパーローン) 新生銀行カードローン レイク イオン銀行 セブン銀行 ジャパンネット銀行 ソニー銀行(MONEY Kit) 千葉銀行(ちばぎんカードローン) りそな銀行 横浜銀行 常陽銀行(キャッシュピット) 北海道銀行(ラピッド) 北洋銀行 など |
失敗しないでカードローンを利用して生活費を借りる方法
カードローンで生活費を支払うのにはリスクが伴います。しかし、だからといって決して使ってはならないというわけではありません。
失敗しないカードローンの利用方法を意識するようにしていれば、リスクを負わずに借入ができます。
①危険な生活費の借金はしない
生活費をカードローンで借りるといっても、その目的はさまざまでしょう。実は、生活費の借金には、危険度の高いものと低いものがあるのです。
危険性の低い借金
・投資のための借金
・娯楽のための借金
危険性がやや高い借金
・ギャンブル
まず、生活していて、自身のための投資や娯楽のために借金をしたとしましょう。この借金は「一回きり」の特別な支出であり、継続的にそのお金が必要なわけではありません。
また、ギャンブルのための借金も、仮にギャンブルにのめり込みさえしなければ、一回きりで済みますから、継続的に必要なお金ではありません。
これら3つのお金は、借金の返済が難しくなってきたら、娯楽や投資を止めることで、負のスパイラルから抜け出すことができるのです。
危険性がかなり高い借金
・家賃など、生活を営むために必要不可欠なもののための借金
家賃などの生活に絶対に必要なお金は毎月必要になってくるお金です。このお金を借金に依存しないと支払えないということは、生活が既に破綻していることを意味します。
そして、このようなお金を借りると、遅かれ早かれ、借金返済のために借金をする負のスパイラルに陥ることになります。
自身の生活の危険さを自覚し、生活を立て直す努力をするべきといえるでしょう。
②いつまでに返すかの予定を決める
カードローンを使って生活費を借りるのならば、いつまでに完済するかの予定をしっかりと立ててから使うようにしましょう。
カードローンの公式WEBサイトには返済シュミレーションツールが設定されてします。
このシミュレータを活用して、毎月「どれくらいなら返せて」「どれくらいの期間返済に耐えられるか」といったことを検討しながら、借りる前に「無理のない返済プラン」を立てて、カードローンを利用するようにしましょう。
計画をきちんと立てておけば、払いきれないような大金を借金することもありえません。
③最低返済額では返さない
カードローンには「最低返済額」というものが存在します。
しかし、最低返済額で返済をしていると、なかなか全額返済ができません。さらに、返済が長期化すると、金利も多く取られてしまいます。
最低返済額よりも少しでも多目の金額で返すようにすると、借金が長期化せず、少ない金利で返せます。
④返済が終わるまで新たに借りない!
カードローンで多重債務に陥ってしまった体験者は、前の借金が返しきれていないのに、「少しぐらいなら……」という軽い気持ちで、新たに借入を行なってしまった人がほとんどです。
塵も積もれば山となるというように、1つ1つは、少額の借金であっても、それらが重なることで莫大な金額になってしまいます。
「返済が終わるまでは、新たに借入をしない!」という強い意志を持ちましょう!
生活費をカードローンで借りるサイクルができてしまったら
カードローンを利用しすぎないようにしていたけれど、ついつい借りすぎてしまった。あるいは、既にカードローンで生活費を借りて日々を過ごすというサイクルができてしまっているのならば、下記のようなことを実践してみましょう!
①生活費をとにかく切り詰める
まずは、生活費がかかりすぎていないかを確認してみましょう。身の丈以上の物にお金を使いすぎていないか、家計簿を見直し、削れる部分は削っていきましょう。
特に、食費は大きいですから、まずはここを抑えることができないかを考えてみましょう。飲み会や外食を控えて、自炊を行うようにしましょう。
また、生命保険や学資保険などが高すぎる場合は、将来の安定よりも現在の安定のために、解約してしまって「解約返戻金」を返済に当てた方がよい場合もあります。
②支払の延滞をしないようにする
カードローンを既に利用しているのならば、毎月一定額の支払金があるはずです。
加えて、家賃や光熱費の支払も毎月発生してくるでしょう。
これらの支払を延滞しないように気をつけるのも大切です。ローンなどの支払が遅れると「遅延損害金」という罰金を支払わなくてはなりません。
この罰金の支払のせいで、せっかく節約してできたお金が相殺されるということもありえるのです。
支払うべきものはきちんと支払いながら節約をするのが大切といえるでしょう。
③収入を増やす
切り詰めるものを切り詰めても、支出を減らすことができないならば、収入を増やすことを考えてみましょう。
在宅ワークなどの副業をして、本業以外からもお金を作るようにしていきましょう。
また、本業が忙しく、副業をする暇がないのならば、不要なものや身の丈に合わないブランド品を売り払うことを考えてみると良いです。
④おまとめローンを利用する
多重債務をしてしまっているのならば、「おまとめローン」の利用を検討してみましょう。
おまとめローンとは、今ある借金を一本化することです。
借金の管理がしやすくなり、さらに、金利もさがるというメリットがあります。
年利が少しでも減れば、年間を通してかなりの節約となります。
⑤任意整理も検討する
もしも多重債務の結果、これ以上は返済できない状態になったのならば任意整理を検討してみましょう。
※任意整理とは
任意整理とは、一度 借金を整理して「少しずつコツコツと返済できるように整理する」手続きのことです。手続きをすると、借金の返済が一旦ストップしますから、精神的なゆとりを手にすることもできます。
ただし、借金がかなり減るわけではなく、手続き後、5年間はローンなどの借入が不可能になるというデメリットもあります。
カードローンで生活費を借りるまとめ
生活費が足りない場合は、銀行からの融資も受けられませんから、カードローンを利用するのがベストな手段だといえるでしょう。しかし、カードローンを使って生活費を補填すると、借り入れが癖になり、いつのまにか大きな借金をしてしまい、多重債務者になってしまう可能性もあります。
しかし、カードローンを安易に利用せず、生活のための最後の切り札と考えるようにしていれば、そのようなリスクも避けられます。
仮に、借金が膨れ上がり、多重債務者になってしまっても、節約をしたり、おまとめローンや任意整理を利用したりすれば、うまく借金を返済していくことも可能です。
カードローンのメリットだけでなく、リスクもきちんと意識して、利用するようにしましょう。