職業によるカードローン審査への影響
カードローンへの申し込みを検討している方の中には、「自分の職業がカードローン審査に影響するのかどうか」が気になる方もいるでしょう。
そこで本記事では、
「職業がカードローン審査にどのように影響するのか」
「カードローン審査が有利になる職業」
「カードローン審査が不利になると考えられる職業」
「カードローン審査に不利な職業でもキャッシングを成功させやすくする方法」
などについて、詳しく解説を進めていきます。
この記事で分かること
職業はカードローンの審査にどう影響する?
カードローンへ申し込んだ後、カードローンを提供する銀行や消費者金融では必ず審査が行われます。
カードローン利用後に貸し倒れ(=未返済)されては銀行や消費者金融が赤字を出してしまうため、融資前には「完済してくれそうな人かどうか」を判断する必要があるためです。
カードローン申し込み時には「職業」も審査対象となる
カードローン申し込み時に審査されるのは、主に以下の項目です。
審査対象となる項目 | 何を審査されるのか |
---|---|
年齢 | 申し込み対象年齢以内か(※主に20歳以上64歳以下または69歳以下の場合が多い) |
年収 | 返済に充てられるお金を十分に確保できるか |
職業 | 安定した収入を見込めるか |
雇用形態 | 安定した収入を見込めるか |
勤続年数 | 安定した収入を見込めるか(※勤続年数の長さ=辞めにくいと判断される) |
信用情報 | 過去にカードローンなどで金融トラブルを起こしていないか |
カードローン利用後には、一般的に3年〜5年ほどかけて返済を続けていくため、カードローン完済までの期間は「毎月安定した収入が必要」です。
このため、カードローン審査時には、年収や雇用形態、信用情報の他に、「長期的に安定した収入を得られる職業に就いているかどうか」についても審査の対象となります。
カードローン審査に有利・不利な職業がある
なお、年収や雇用形態、勤続年数、信用情報の項目に比べれば「職業」はそこまでカードローン審査に重要ではないと考えられているのですが、カードローン審査に有利な職業・不利な職業はあります。
次の項目では、カードローン審査に有利(審査に通りやすい)職業について、解説します。
カードローン審査が有利になると考えられる職業
カードローン審査に通りやすいと考えられる職業は、次のような順です。
公務員や大手企業の会社員・サラリーマン > 中小企業の正社員・サラリーマン > アルバイトやパート、自営業者(小規模事業の経営者含む) など
公務員・サラリーマンはカードローン審査が有利になりやすい
倒産する恐れがない公務員や、倒産する可能性が低い大手企業や上場企業に勤務しているというサラリーマンの場合、「長期的な安定収入」を期待できるため、カードローン審査が有利になる傾向があります。
※ただし、大手企業の中でも「倒産が噂されている」、「赤字経営であることが大きなニュースになっている」等、経営不振であることが広く伝わっているような会社は、倒産やリストラの恐れがあると判断され、カードローン審査が不利になるケースもあります。
中小企業のサラリーマンもカードローン審査で不利にはならない
また、勤務先が中小企業でも、正社員・サラリーマンとして勤めていて安定収入がある方は、カードローン審査で不利になることは基本的にありません。
公務員、大企業、中小企業に勤務する方(サラリーマン)であれば、カードローン審査に通過させやすい傾向がある、と考えられるでしょう。
こんな職業は注意!? カードローン審査に落ちやすい仕事
続いて、カードローン審査に落ちやすい、カードローン審査が不利になる職業について解説します。
- 自営業者や個人事業主
- 水商売
- 期間工や短期アルバイト
自営業者や個人事業主
自営業者、個人事業主という方は、サラリーマンの方に比べて、カードローン審査が不利になります。
自営業者や個人事業主の方は、業績が傾いてしまった場合、短期間のうちに廃業や倒産してしまう可能性が高く、カードローン会社から長期的な安定収入を認めてもらいにくいためです。
ただし、長年安定した経営をしている自営業者や個人事業主の方は、確定申告書や納税証明書の提出により「安定した収入」を認めてもらえるため、カードローンの審査通過を目指せるでしょう。
水商売
キャバクラやホストクラブなどの水商売の仕事に就いている方は、カードローン審査が不利になると考えられます。一般的にキャバクラやホストクラブで働く方は短期間で仕事を辞めるケースが多く、長期的な安定収入を認めてもらいにくいためです。
また、水商売の方でも、勤続年数が長い方の場合は、カードローン審査が不利にならないケースもあります。
期間工や短期アルバイト
期間工や短期アルバイトなど、長期的な仕事ではなく、期間限定の仕事に就いている方は、カードローン審査が不利になり、審査に落とされる可能性が高いでしょう。
期間工や短期アルバイトの場合は一時的な収入となるため、カードローン会社から「安定した収入」を認めてもらえないためです。
アルバイトの人はカードローン審査に影響はある?
また、コンビニやファーストフード店、ファストファッションのお店などで長期間アルバイトをしている、という方の場合は、カードローン審査に影響はあるのでしょうか。
短期アルバイトなどの一時的な収入しかない方は安定収入を認めてもらえませんが、アルバイトやパートの方、フリーターの方で長期間勤務(=勤続年数6ヶ月〜1年以上)しているという方は、正社員やサラリーマンと同じように「安定収入」を認めてもらえるため、カードローンの審査通過を十分に目指せます。
ただし、アルバイトの方はサラリーマンよりも年収が少ない傾向があるため、融資される金額は10万円〜30万円ほどに抑えられる場合が多いでしょう。
カードローン審査に落ちやすい職業の人がキャッシング成功を目指すためには
カードローン審査に落ちやすい、審査が不利になりやすい職業の方が、少しでもカードローン審査の通過率を高めるためのポイントについて紹介します。
- 安定した売上がある自営業者は複数年分の確定申告書を用意する
- 水商売の方は店舗を経営する会社名を伝える
- 派遣社員の方は勤務先として派遣先を伝える
- 嘱託職員は自ら「嘱託」と伝えない
安定した売上がある自営業者は複数年分の確定申告書を用意する
自営業者、個人事業主の方で、長期間安定した売上があり、毎月一定額以上の収入があるという方は、少しでもカードローン審査が有利になるように、「直近2年〜3年分の確定申告書(※税務署の収受印があるもの)」を提出するようにしましょう。
確定申告書を提出することで、複数年の安定収入を証明できるため、カードローン審査に通過させやすくなります。
水商売の方は店舗を経営する会社名を伝える
キャバクラやホストクラブ勤務などの水商売をしているという方は、勤務先に「店名」ではなく、店舗を経営する「会社名」を伝えるようにしてください。
「勤務先の店名」でカードローンへ申し込む場合は、店名から申込者が水商売であることがバレてしまうケースもありますが、会社名を伝えておけば「水商売である」ことを怪しまれずにカードローン審査に通過できる可能性が高まります。
なお、カードローン申し込み時に「実際に勤務しているお店」や、「業務内容」について聞かれた場合は、嘘をつかず、必ず正しい内容を伝えるようにしてください。
派遣社員の方は勤務先として派遣先を伝える
また、派遣社員の方は在籍確認対策として「派遣元の会社」ではなく、「実際の勤務先」を伝えておく方が良いでしょう。
実際に勤務している会社を伝えておけば、カードローン会社から在籍確認の電話があった時に何らかの対応ができるため、在籍確認を問題なくクリア(※)できるでしょう。
※在籍確認は本人が電話に出なくても、同僚などの第三者が申込者の在籍を証明すればOKです。
嘱託職員は自ら「嘱託」と伝えない
カードローンへの申し込みを検討している方の中には、嘱託(しょくたく)職員の方もいると思います。
カードローン申し込み時には、自ら「嘱託職員」であることを伝えず、伏せておくようにしてください。「嘱託」であることを伝えると、カードローン審査が不利になる可能性が考えられるためです。
なお、カードローン申し込み時に「嘱託」かどうかの質問があれば、正しい情報を答えるようにしてください。
職業以外にもカードローン審査時に注意すべき項目
申込者が公務員や大手企業勤務のサラリーマンなどで、カードローン審査に有利な職業であっても、「信用情報に傷」がある場合は、カードローン審査が不利になったり、落とされてしまう可能性がある点に注意しましょう。
信用情報に滞納履歴があると審査が不利になる
過去にカードローンやクレジットカードを滞納してしまったという方は、信用情報に「滞納履歴」が残されます。また、カードローン審査では、申込者の信用情報を参照し、審査が行われています。
このため、信用情報に「滞納履歴」などのネガティブな履歴があると、カードローン審査が不利になるので注意してください。
なお、61日以上の滞納、または3ヶ月連続で滞納してしまった方は、信用情報が「ブラック」となるため、公務員や大手企業に勤務している方でも「ブラック履歴が消える5年間」はカードローン審査に落とされるので十分に気をつけておきましょう。
職業はカードローン審査に影響があるが「安定収入」があれば審査通過を目指せる
本記事では、「職業がカードローン審査にどのように影響するのか」、「カードローン審査が有利になる職業」、「カードローン審査が不利になると考えられる職業」、「カードローン審査に不利な職業でもキャッシングを成功させやすくする方法」などについて詳しく解説を進めてきました。
審査通過が不安な人は安定収入を得てからカードローンへ申し込む
- 職業はカードローン申込時の審査対象となる
- 職業は年収や雇用形態、勤続年数ほど審査では重視されない
- 公務員や大手企業の正社員は職業の中で最もステータスが高い
- 安定した収入を認めてもらえる職業であれば、審査が有利になる傾向がある
- 中小企業のサラリーマンの方もカードローン審査では不利にならない
- 自営業や個人事業主の方は収入の安定性を認めてもらいにくく審査が不利になりやすい
- キャバクラやホストクラブ勤務の水商売の方も安定収入を認めてもらいにくい
- 短期アルバイトの方は「長期間の安定収入がない」のでカードローン審査に落とされやすい
- 長期間安定収入があるアルバイトの人であればカードローン審査通過を目指せる
- アルバイトやパートの方は少額の限度額に設定されるケースが多い
- 個人事業主の方は「2年〜3年分」の確定申告書を提出する
- 水商売の方は店舗名ではなく「経営している会社名」で申し込む
- 派遣社員は在籍確認対策として「実際に勤務している会社名」を伝えておく
- 嘱託職員はできれば「嘱託」と伝えないようにする
- 過去にクレジットカードなどの滞納があればカードローン審査が不利になる
カードローン申し込み時には、申込者の「職業」が審査に影響を与えます。ただし、年収や雇用形態、勤続年数ほど審査に大きな影響はないため、安定収入を得られる職業に就いている方は、カードローン審査時に「職業」の項目はあまり気にしなくてもOKでしょう。
なお、「自営業や個人事業主」、「水商売」、「短期アルバイト」などを職業としている場合は、カードローン会社から安定した収入を認めてもらいにくく、カードローン審査が不利になりやすいので注意してください。
ただし、個人事業主は安定収入を証明するために「複数年分の確定申告書を提出」したり、水商売の方は店名ではなく「会社名を申告」したりすることで、カードローン審査通過を目指しやすくなるでしょう。
ご自身の職業が不安という方は、ぜひ本記事を参考にしながらカードローンの審査通過を目指してみましょう。