カードローンの審査で嘘をついても必ずバレる~バレるとどうなる?
カードローンに申し込む人は「できれば審査に落ちたくない」と思っています。そう思うあまり、申し込み情報に嘘を書いてしまうのです。多くの人は悪気はありませんが、何気ない嘘が大変なことにつながってしまうことがあります。
この記事では、申し込み情報に虚偽記載をしてしまう心理からどういう項目で嘘を書いてしまうのか、虚偽の記載をしたらどうなるのかなどについて、皆さんが疑問に思っている項目について解説していきます。
この記事で分かること
カードローンの審査申し込みにおける嘘とは?
「自己申告」に基づくものなので間違いはあって当たり前
カードローンの審査を申し込むときは、どのようにして申し込むでしょうか?利用経験がある人であればすでにご存知だと思いますが、復習の意味でも書いておきましょう。
- 申込書に手書きで記入
- ホームページの申し込みフォームに記入
- 自動契約機で情報を記入
申し込み情報の記入方法は、消費者金融・銀行とも大体はこの3つのどれかです。審査する側(消費者金融など)が記入するわけではなく、申し込みを行う本人が記入します。つまり、あくまでも自己申告に基づいた申し込みということですね。
自己申告ということは、本人の記憶によって記入するということでもあリます。ですので、消費者金融や銀行では、ちょっとした間違いはあって当たり前という前提で申し込みを受け付けています。
だからといって、虚偽記載する(嘘をつく)ことがいいというわけではありません。「間違い(勘違いなど)」と「虚偽(嘘)」はまったくの別物なので、嘘には厳しく対処されることになるでしょう。
間違いと嘘の境目はどこ?判断基準は悪気があるかどうか
先に、『審査を行う側は「間違いはあって当たり前」と考えている』と書きました。つまり、勘違いや記憶違いの程度であれば、それは大目に見てもらえる(気にしない)可能性が高いでしょう。
例えば、このようなことが該当します。
- 勤続年数を1~2ヶ月少なくもしくは多く書いてしまう
- 年収や現在の借入状況を10万円・1万円単位で間違える
勤続年数については、あと数日で2年半(2年6ヶ月)という場合ですね。この場合、本来ならば2年5ヶ月と記入しなければなりません。ただ、あと数日というのであれば、2年6ヶ月と書いてしまうこともあるでしょう。
保険証の発行年月日を見れば勤続年数がわかってしまいますが、それくらいであればそこまで責められることはまずありません。
また、年収や借入金額については、円単位で正確に把握している人はまずいないでしょう。年収は、源泉徴収票を見れば円単位までわかりますが、記入は万単位なのでそれ以下の数字は切り捨てもしくは切り上げるかのいずれかしかありません。
つまり、年間の税込総支給額が319万2,457円だったと仮定しましょう。そうすると、万円未満を四捨五入して319万円と記入する人もいれば、切り上げて320万円と記入する人もいるでしょう。
それは申し込み者の考え方ひとつですし、間違えているとしても1万円しか違いはありません。これくらいであれば、まず問題になることもないでしょう。
もしかしたら手元に源泉徴収票がなくて十万円単位で少なく申告する人もいるかもしれませんが、これも上方修正すればいいだけなのでそこまで問題になることはありません。
その他、他社借入のある人で約100万円借り入れのある人が、細かいところまで把握しておらずに92万円とか、105万円などのように少し多めもしくは少なめに申告してしまうことがあります。
こうした場合も、上方もしくは下方修正すればいいだけなので、大きな間違いでない限りは問題視されません。
このように、単なる勘違いや記憶違いは誰にでも起こりうることです。ただ、間違いが多すぎたらそれはそれで問題なので、「だらしない人」と判断されて審査落ちするかもしれませんが、1~2箇所程度であればそれで咎められることはないでしょう。
年収や借り入れ額を百万円単位で間違えると、嘘と判断される可能性も
次に「嘘」と判断されるのはどういうケースかを見ていきましょう。
一例をあげると、年収や他社借入の情報を百万円単位で誤記入した場合があげられます。
先にも書いたように、源泉徴収票を見れば円単位で総支給額が書かれています。しかし、どんなに記憶力のいい人でも源泉徴収票を見ずに、自分の年収を1円単位で応えられる人は少ないでしょう。
ただ、大雑把にしか覚えていないとしても、せいぜい間違えて十万円単位です。さすがに百万円単位で間違えることは少ないはず。調査の結果、百万円単位もしくはそれに近い額で間違えていることがわかったら、それは嘘と判断されてしまいます。
これは、借入内容についても同様です。細かいところまでは覚えていないとしても、何件借りているか、借り入れがどれくらいあるかは大雑把でも覚えていると思います。こちらも間違えた(勘違いした)としても十万円単位くらいまででしょう。
申込金額が大きい場合など、収入証明書類の提出を求められる場合があります。そうした資料を細工して金額を大きく見せかけた場合も、嘘をついたことになってしまうので、注意が必要です。
カードローンの審査申し込みでよく見られる嘘
カードローンの審査申し込みにおいて、嘘の記入をしてしまう人は少なくありません。
カードローン審査でよく見られる申告内容の嘘は、以下の4つがあげられます。
- 氏名・年齢
- 年収・収入
- 勤続年数
- 他社借入件数・残高
これらの項目は、カードローンの審査結果に直接影響しやすい項目です。そのため、「どうしても審査に通過したい」と思うあまり、嘘を書いてしまいます。
ただ、こうした項目は審査を行う消費者金融・銀行などのカードローン会社側も重点的にチェックを行います。ですので、絶対に嘘の申告をしてはいけないのです。
ここからは、項目ごとに詳しく見ていきましょう。
氏名・年齢についての嘘
『「氏名・年齢」なんて簡単にバレてしまうのに』と思う人も多いのではないでしょうか。
カードローンの審査を申し込むと、もれなく本人確認書類の提出を求められます。以前は健康保険証でも認められていましたが、現在は運転免許証など顔写真つきのものが必須です。
実際、氏名や年齢をごまかし他人になりすましてでも、「お金を借りたい」と考える人はいます。そのため、本人確認書類を偽造してでもカードローンの審査に申し込もうとします。
ちなみに、氏名・年齢の偽装がバレたらどうなるかというと、まず本人確認書類の偽装は「有印私文書偽造」という罪に問われます。また、詐欺罪(未遂)に問われるでしょう。有印私文書偽造は10年以下、詐欺罪も同じく10年以下の懲役です。
未遂であれば少しは軽くなる可能性もあるものの、それでも前科がついてしまうことになるので、絶対にごまかさないようにしてください。
年収・収入についての嘘
カードローン審査での虚偽申告(嘘)で、もっとも多い項目のひとつが「年収・収入についての嘘」です。
カードローンは「返済能力がある」と判断されると、よほど信用情報に大きな問題でもない限りは審査に通過することができます。ですので、実際の額面収入(税込年収)よりも多めに申告してしまうことともいえるでしょう。
先にも書いたとおり、年収の申告は「万円単位」になります。万円以下(千円以下の部分)を四捨五入する人もいれば、切り上げて記入する人もいるかもしれません。
例えば、源泉徴収票に記載の年間総支給額が324万4,125円だった場合で考えてみましょう。これはあくまでも申し込み者の考え方いかんで変わってくる部分ですが、年収を申告する際、次の3つで申告することが考えられるでしょう。
- 千円以下を四捨五入して324万円
- 千円以下は切り上げて325万円
- 4万4,125円を全部切り上げて330万円
皆さんは、どれが正しいと思いますか?考え方いかんによって答えも違ってくると思いますが、自己申告した内容が事実(推定)と大きく違っていなければ、上記程度であれば大きく影響することはないでしょう。
年収については、本人に源泉徴収票などの収入証明書類でも提出してもらわない限り、カードローン会社でも具体的な金額まで把握することはできません。しかし、金融履歴をたとっていけば、おおよその年収を類推することは可能です。
なので、その類推した年収が上記の範囲内(325万円±5万円程度)であれば、想定の範囲内(勘違いなど)と判断されるでしょう。しかし、申告した年収がその範囲外(推定より高い)場合は、事実確認をするために収入証明書類を提出するように言われます。
書類を提出した結果、事実と申告内容が違っていた場合、もしくは書類を提出しなかった・できなかった場合はカードローンの審査に落ちてしまいます。
書類を偽装した(一部分だけフォントが違っているなど)事実がない限り、罪に問われる可能性は低いものの、年収・収入で嘘をついてもいいことは何もありません。記入するときはしっかりと確認しましょう。
消費者金融などでは、総量規制にかからないようにするために嘘をつくこともある
消費者金融のカードローンに申し込む場合、「総量規制」の問題があります。
総量規制とは2010年に改正された貸金業法で導入された規制です。この規制によって貸金業者(消費者金融・クレジットカード会社など)は、「申し込み者の年収の3分の1」までしか貸付ができなくなりました。
例えば、申し込み者の年収が300万円であれば、貸金業者での借入上限は100万円です。仮に、A社で30万円、B社で40万円融資を受けていたとします。そうすると、3社目では30万円までしか融資を受けられないことになります。
これが2社で上限いっぱい借り入れているのであれば、新規で申し込んだとしても総量規制で審査には通過できないでしょう。そのため、どうしても総量規制を超えた金額を借りたいと思ったとき、つい「年収を高めに申告してやろう」と考える人が出てきます。
しかし、消費者金融では1社で50万円以上の借り入れを希望する場合、もしくは他社借入分も合わせて100万円を超える場合には、収入証明書類の提出を求められます。
また、そこまではいかなくい場合でも、信用情報を見れば他社借入額がわかりますし、金融履歴を見ればおおよその年収は把握できるので、いずれにしても総量規制の上限を超えた金額を借り入れることはできないと考えたほうがいいでしょう。
勤続年数・勤務先についての嘘
「年収・収入の虚偽申告」と並んで多いのが、「勤続年数・勤務先についての嘘」です。
消費者金融であれば、勤続年数が6ヶ月であれば問題ないとされていますが、これを偽って「勤続年数1年」と申告する人がいます。もっと悪質なケースとなると、転職したばかりのときに前職の勤続年数を申告する人もいるようです。
前職はすでに退職したあとなので、こうした嘘は在籍確認ですぐにバレてしまいます。また、消費者金融や銀行などカードローン会社は、年間に何十万人の審査を行っているので、勤続年数からでもある程度の年収を推測することができるでしょう。
年収と同じく法的に罰せられる可能性は低いものの、嘘がバレることで一括返済を求められるなどのことがあり得るので、嘘を申告するのはやめたほうがいいでしょう。
他社借入件数・借入残高についての嘘
カードローン審査において、「他社借入件数・借入残高についての嘘」も多く見られます。
他社借入件数・借入残高については、信用情報を見ればすぐにわかる項目です。具体的には住宅ローンなど目的別ローン、クレジットカード会社・信販会社などからの借入額・返済状況、申し込みの履歴、契約内容といった個人情報データを見ることになります。
これらのデータは、一般には「信用情報」と呼ばれます。これらの情報は日本国内に3つある個人信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に記録されており、加盟金融機関・クレジットカード会社・消費者金融はどの信用情報機関からでも情報を参照可能です。
他社借入件数・借入残高の件数もしくは残高を過少申告したとしても、必ずバレてしまいます。クレジットカードのキャッシングや消費者金融から借入をしているのであれば、正直に申告したほうが賢明でしょう。
よほどの問題がない限り、嘘をつかなくてもカードローンの審査に通過できる
カードローンの審査に申し込んだら、必ず審査があります。この審査に通過しないと利用できません。
しかし、基本的には信用情報によほどの問題でもない限り、承認が下りる利用限度額がいくらになるのかは別として、嘘をつかなくてもカードローンの審査には通過できるはずです。
では、どうして審査申込時に嘘をついてしまうのでしょうか。
ここでは、嘘をついてしまう心理、審査時にどのようにして嘘を見抜くのかについて解説していきます。
カードローンの審査申込時についた嘘は、必ず見抜かれてしまう
皆さんに覚えておいてもらいたいのは、「審査申し込み時についた嘘は、必ず見抜かれてしまう」ということです。
どうして嘘をついてしまうのか、その理由にはこれらのことが考えられます。
- 少しでも返済能力があるように見せかけたい
- 借入額・件数を少なく見せかけることで、枠に余裕があるように見せたい
- 自分の名前では借りられないため
- 少しでも長く勤務しているように見せかけたい
返済能力があるように見せたい
返済能力があるように見せるためには、収入を少しでも高く見せかけることが考えられます。
転職した場合、よほど高い実績でもない限りはなかなか前職より高収入になるというのは考えにくいご時世です。そのため、特に転職したばかりの人は、前職の年収を申告してしまうことがあります。
すでに転職しているのであれば、前職はすでに退職したはずなので、その年収を記載するのは当然NGです。
年収に関しては、ほとんどのカードローンで50万円以下であれば収入証明書類の提出は求められません(一部の例外を除く)。しかし、疑義があれば事実確認のために、収入証明書類の提出を求められる可能性もあるでしょう。
また、提出を求められないとしても、年間で相当数の審査を行っているので、そのデータベースからおよその年収は推定できます。なので、細かいところまではともかく、推定はされていると考え、年収は必ず正直に申告するようにしてください。
枠に余裕があるように見せたい
これは総量規制がある消費者金融でよく見られます。最近では、銀行カードローンでも返済能力以上の貸付を行っていたことで、自己破産件数の増加を招いたことからどの銀行も年収の3分の1あたりを借入限度額の最終ラインとしているようです。
そのため、少しでもその枠に余裕があるように見せかけるために、わざと借入件数や借入額を隠して申し込む人が少なからずいらっしゃいます。
審査の際は「信用情報」と呼ばれる情報を、個人信用情報機関から取り寄せて参照しているのですが、どの機関に加盟していてもその情報は筒抜けなので、どんなに借入件数・金額を隠して申し込みを行ったとしても簡単にバレてしまいます。
少なくとも、実際にカードローンを利用した経験のある人が自らが借りている件数・金額を把握していないことはありえないと判断されるので、これも正直に申告したほうがいいでしょう。
自分の名前では借りられないから
これに関しても、借入件数・金額と同じです。申し込み時に入力した氏名で調べれば、信用情報にアクセスできます。それを見れば、過去の借入情報などがわかるので、真っ黒であれば「まずこの人には貸すことはできない」としてはねられてしまうでしょう・
そういうところから、他人の名前を騙ってまでして申し込みを行おうとする人がいるわけです。これについては、本人確認書類を提出すればすぐにバレてしまいます。もしくは、微妙にフォントが違うなどの理由でバレてしまうこともあるかもしれません。
本人確認書類を偽造してまで借入をしたいわけですから、その執念は相当なものですね。しかし、氏名・年齢をごまかすこと、本人確認書類を偽造するのは、今回紹介した嘘の中では一番の重罪になります。
絶対にこのようなことはやめましょう。
勤続年数が短いから
先に紹介した年収をごまかすところと共通していますが、特に転職したばかりでまだ数ヶ月しか勤めていない人は前職の勤続年数を書いてしまう人がいるようです。
その他にも、キャバクラなど水商売をしている人や無職の人がアリバイ会社(偽造会社)を利用するといった事例も見受けられます。
カードローンの審査では、必ず勤務先の会社で働いている実績があるかどうかを確認するために電話で在籍確認を行います。アリバイ会社では、そういった在籍確認の電話対応や収入証明書の作成などにも対応し、いかにもその会社で働いているように見せかけます。
しかし、消費者金融にしろ銀行にしろ、そうしたアリバイ会社に関する情報について、過去の事例からリストを作成しています。そのため、アリバイ会社を使っていたら、すぐに感づかれてしまうでしょう。
カードローンの審査で嘘がバレたらどうなるか?
カードローンの審査で嘘の情報を入力したところで、ビクビクしながら過ごすことになるでしょう。そのため、嘘をついても何もいいことはありません。
嘘は審査の段階でバレたとしても、審査に通ったあとでバレたとしても、どちらにしろ小さくない代償を払うことになります。
ここでは、カードローンの審査で嘘をつき、それがバレたらどういうことが起こるのかについて解説していきましょう。
カードローンの審査で嘘をつくことで、3つのことが起こりうる
どの段階で嘘がバレるにしても、カードローンの審査において嘘の情報を記載したことがバレたら、以下の3つのことが起こる可能性があるでしょう。
- カードローンの審査に落ちる
- バレた時点で一括返済を要求される
- 強制解約もしくは新規借入を停止される可能性がある
まず、審査しているときに嘘がバレると申し込んだカードローンの審査に落ちてしまいます。次に、審査後にバレてしまうと一括返済を要求されたり、強制解約をされるといったことが考えられるでしょう。
いずれにしても、相当なペナルティが課される可能性があります。
カードローンの審査に落ちる
まず、カードローンの申し込みを行ってその審査中に嘘がバレてしまうと、カードローンの審査はそこで打ち切られてしまいます。当然のことながら、そのカードローンの審査には確実に落ちますし、申し込みの事実が信用情報に掲載されてしまいます。
申し込みの事実(申込情報)については半年で消えますが、その会社内ではそのデータが永遠に残るでしょう。そうなると、その会社(消費者金融・銀行など)のブラックリストには半永久的に載る可能性が出てきます。
社内のブラックリストに乗ってしまうと、それ以降はまずその会社の審査に通過できる可能性が限りなく低くなってしまうでしょう。
また、銀行カードローンの審査は保証会社が行います。もしもそのブラックリストに載ってしまった会社が保証をしているのであれば、その銀行カードローンにも通過できる可能性が低くなるかもしれません。
そもそも、私たちが消費者金融や銀行で借りるカードローンは、よほど金額が大きくならない限り無担保で保証人も不要です。つまり、信用を元にした契約なので、嘘をついてしまうことでその後貸付を受けられなくなるかもしれません。
一括返済を求められる
嘘がばれないままカードローンの審査に通ったとしても、その後にバレてしまうと、一括返済を求められます。
例えば、三井住友銀行カードローンでは、カードローン規定の中で下記のように定めています。
三井住友銀行カードローン カードローン規定(抜粋)
第12条(期限前の利益喪失事由)
( 1 )借主について次の各号の事由が一つでも生じた場合には、当行の通知催告がなくても、借主は本債務全額について当然に期限の
利益を失い、第 8 条に定める返済方法によらずただちに本債務全額を返済するものとします。⑥当行に差し入れた書面に虚偽の記載があり、または、虚偽の申告があったことが判明したとき。
( 2 )次の各号の事由が一つでも生じた場合には、当行からの請求によって、借主は本債務全額について期限の利益を失い、第 8 条に
定める返済方法によらずただちに本債務全額を返済するものとします。②借主が本規定に違反したとき。
参考リンク:三井住友銀行カードローン カードローン規定
わかりやすく書くと、「申込内容に虚偽記載が判明した時点で、すぐに元金と利息を全額まとめて請求する」ということです。
これは三井住友銀行の例ですが、銀行・消費者金融の別を問わず大手のカードローン会社であれば、一般的に一括返済に関する規約を設けています。
そもそも一括返済ができるくらいであれば、カードローンを利用しないわけで、虚偽申告をしてまでお金を借りたいくらいなので、一括返済ができない人がほとんどだと思われます。
カードローン契約の強制解約もしくは新規借入を停止される
審査通過後に申込内容の嘘がバレることで、一括返済と同じくらいに怖いことがあります。それが、ここで紹介するカードローンの強制解約もしくは新規借入の停止です。
ここでも、三井住友銀行カードローンのカードローン規定を見ていきましょう。
三井住友銀行カードローン カードローン規定(抜粋)
第14条(新規借入の停止)
( 1 )第12条第 2 項各号が生じたとき、当行は契約期間中であっても通知・催告等なしに新規借入を停止することができるものとします。
参考リンク:三井住友銀行カードローン カードローン規定
三井住友銀行カードローンでは、「新規借入の停止」となっていますが、カードローン会社によっては「強制解約」と規定されているところもあります。
どちらも意味は同じことで、新規借入ができないということは解約されることと同じことです。
一括返済所では「申込内容に嘘があると判明したら一括返済してもらう」と書かれていましたが、それと同時に一方的に新規借入の停止を行うことができることになります。
あくまでも「できる」なので、その可能性があるということですが、それでもカードローン会社のさじ加減ひとつで新規借入ができなくなるので、申込内容は正直に記載するに越したことはありません。
虚偽記載をすることで、もう一つ怖いのが金融事故です。「解約(新規借入の停止)をされても、別のところで借りられるだろう」と思う人もいるかもしれません。しかし、そこまで甘くはありません。
強制解約されると、信用情報機関に金融事故情報として登録されるからです。事故情報は消えるまで5年かかるので、その間は一切の新規借入ができなくなります。
それだけではなく、他に借入があれば他の会社からも一斉に返済を求められてしまいます。お金がなくて借入をしているわけなので、一括返済を求められてもできる人はいないでしょう。
上の一括返済と合わせて考えると、審査時にバレなかったとしても審査後にバレてしまうと、最終的なダメージは大きくなってしまいます。そういったことを考えると、申込情報への嘘の記載は絶対にやめたほうがいいといえるでしょう。
カードローンの審査で嘘を書いてもすぐにバレる~まとめ
嘘がバレることでのちのち負うことになるリスクを考えたら正直に申告しよう
カードローンの審査で嘘をついて、なぜそれを見抜かれるのか、またバレたらどうなるのかということについて書いていきました。
カードローンの申し込みでは、年収や勤務先、他社借入に関する虚偽記載が多く見られますが、これらの嘘は在籍確認や収入証明書の提出、信用情報を参照することなどによって簡単にバレてしまいます。
また、万が一審査時にバレなかったとしても、審査後に嘘の記載がバレてしまったら強制解約や一括返済のリスクが出てくるでしょう。
現在の収入が低く、他社借入もそれなりにある人が、その事実を正直に申告したら、審査に通過できなかったり、通過したとしても限度枠が小さくなってしまうかもしれません。
しかし、最初は限度枠が小さくなったとしても、誠実に返済を行って取引の実績を作っていくことで、限度額の枠を大きくすることができる可能性もあります。また、正直に申告することで一括返済や強制解約(新規借入ができなくなる)というリスクは間違いなくなくなるでしょう。
そうしたことを考えると、嘘の情報を書いて申し込むのは百害あって一利なしと言えます。カードローンの申し込み時には、絶対に嘘の記載はやめてください。